愛犬が自分の唇をペロリと舐めるのは、自分を落ち着かせるための行動だという認識が一般的。ドッグ・トレーナーのトゥーリッド・ルーガス氏(Turid Rugaas)は、この行動を「カーミング・シグナル(=自分と相手を落ち着かせるためのサイン)」の一つとして挙げています。
ただ「唇ペロリ」の理由は、この一つだけには限りません。様々な理由があるようです。
1. 食べ物への期待
まるで漫画のようですが、犬たちは美味しいものへの期待で「唇ぺろり」をするようです。動物行動学者のマコーネル氏(Patricia McConnell)ブログの中で「食べ物を期待するときは舌を横方向に動かし、口の横を舐める」のであり、これ以外だと舌は前に出すのだと記述しています。愛犬の様子を見て検証してみたいところですよね。
2. 自分または相手を落ち着かせたい
いわゆるカーミングシグナル。社会的相互作用の中で見られるペロリで、舌は口からまっすぐに出し、ときには鼻もペロリとしてしまうというものです。こうした場合は体が硬くなっている、首を伸ばして少し下げる、頭を回す、クジラ目になっているなど、他のストレスサインも出ているものです。犬が置かれた状況も、判断材料になりそうですよね。
3. 嫌悪や不安を感じている
2004年の研究によれば、「唇ペロリ」は電気ショックを装着された犬がよく見せる反応だそう。また、飼い主と引き離された犬の反応を確認した2011年の研究では、飼い主と4時間離れていた犬は30分離れていた犬と比べて、より多くの「唇ペロリ」を見せたそうです。
4. 体調が悪い
体調が悪い場合は、唇を舐める行為の他に気になる症状(元気がない、食欲がないなど)を伴うことが殆どです。「普段は唇を舐めたりしないのに、今日は異常な勢いでペロペロしている」というときは、何らかの異常があるのかもしれません。
- 吐き気を催している:吐き気を感じている犬、胃腸の調子に問題がある犬は、過度に唇を舐めることがあります
- お口の中の不快感:虫歯や歯周病、口の中や歯間の異物、口の中のできものなどが気になる時も、犬たちは唇をペロリとします。
- アレルギー:この場合は唇だけでなく、不快な症状を呈している場所を過剰に舐め始めるでしょう
- 痛みや病気のサイン:病気の治療後に「ペロペロをしなくなった」ということはありませんか?不快感が舐め行動につながっていたのかもしれません
「おかしい。いつもと違う」と思うのであれば、獣医師に早めに相談を。
Featured image credit Phil Darnell / Flickr
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