南半球に浮かぶ大陸・オーストラリアは人と自然とが共存しているなんとも魅力的な国です。国土は日本の約22倍ですが人口は日本のおよそ6分の1[1]。そんな国でのワンコ事情を、オーストラリア在住の獣医師 ルール久枝さんにお聞きしました!

オーストラリアではどのくらいの人がワンコと暮らしているの？

ペットと暮らしている世帯率が世界で一番高い国はどこでしょうか？

正解は・・・オーストラリアです。オーストラリアでは約63％の世帯でペットが飼われています。飼育されているペットの数はおよそ3300万匹と推定されています[2]。

では、ペットとして最も人気があるのは??

それは、ワンコです！約39％の世帯ではワンコさんとニンゲンとが、楽しく生活しています。オーストラリアで飼育されているワンコの数は約420万匹といわれています[2]。

日本で飼育されているワンコの数はおよそ約1,035万匹と推計されているので[3]、絶対数としては日本よりは少ないです。ですが、人口が日本の６分の１ということを鑑みると、オーストラリアではワンコとの暮らしている人たちの割合が多いことがよくわかります。

どのような犬種がオーストラリアでは人気なの？

日本では、かわいい！ちっちゃい！トイ犬種の人気が得強いようです。

オーストラリアでは、中型犬や大型犬が今も変わらず人気を集めています。

ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、ボーダーコリーの人気は長年高く、特に骨太筋肉がっしりタイプのスタッフォードシャー・ブルテリアやロットワイラーは密かな人気を保ち続けています。

元来は闘犬である筋肉隆々のスタッフィ（オーストラリアではスタッフォードシャーブルテリアをスタッフィと呼んでいます）やロットワイラーですが、陽気で人懐こい性格をしています。ただし、興奮しやすく、攻撃的な一面もあるのできちんとした訓練が必要な犬種でもあります。

その他には、ジャーマン・シェパード・ドッグ、プードル、ヨークシャー・テリアやシーズー、ボクサー、ミニチュア・シュナウザー、パグ、ビーグル、ダックスフンドなども人気犬種に選ばれています。オーストラリアでは純血種と共にミックス（混血種：人気犬種の混血がよくみられます）も人気があります。また、オーストラリア産の犬種であるオーストラリアン・キャトルドッグやオーストラリアン・ケルピーも牧場などでワーキングドッグとして今も活躍しています。

ワンコはどこで購入するの？

オーストラリアにもペットショップはたくさんあります。でも、日本のようにペットショップでたくさんのワンコが売られていることはあまりありません。

では、どこで購入するのでしょうか？

たいていの場合、ほしい犬種が決まったら、インターネットや新聞などでブリーダーさんを探して直接買い取りに行きます。近くにほしい犬種のブリーダーさんがいない場合には、車で何時間も離れた場所まで行ったり、時には飛行機に乗ってワンコを買いに行く人もいます。

人気のある犬種を購入する場合には、まだ離乳が終わっていない生後数週間のうちに子犬を選んで予約しておき、生後２〜３カ月になってから改めて受け取りに行くという飼い主さんもいます。

いくらぐらいするの？

ここ10年の間、オーストラリアの物価が高騰しているため、ワンコの値段も一昔前よりも高くなりました。それでもまだ日本よりは安価かもしれません。

血統により価格は異なりますが、スタッフィはA$500〜2,000（およそ46,000円〜18万円）、ゴールデン・レトリーバーではA$500〜1500（およそ46,000円〜14万円）、ボーダーコリーではA$500〜1800（46,000円〜17万円）、ロットワイラーではA$500〜2500（46,000円〜23万円）が相場となっています。[4][5][6]

ルール久枝さんは、日本の獣医師免許を持つ獣医師さん。オーストラリアでは、日本でも実践していた代替治療を犬や猫、そしてお馬さんにも施術するビジネスを営んでいらっしゃいます。

今後、オーストラリアのワンコ事情、とくに医療やトレーニングなどについてご紹介いただく予定です！素敵なオーストラリアでワンコさんたちはどんな生活をしているの？そして、オーストラリアにはどんな動物医療・ビジネスがあるの？なーんて疑問にお答えいただきます。どうぞお楽しみに!!

 
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