日本人の平均睡眠時間は7.7時間。これに対し健康な成犬は12〜14時間眠ります。
犬の睡眠時間は50:30:20
犬と人との睡眠は、50:30:20で説明できます。睡眠不足の人が羨ましくなるほど、犬は1日のほとんどを寝るか休むかしています。
- 成犬は1日の半分、約50%は寝ています。12時間から14時間寝ているということです
- 犬は1日の約30%の時間は、目は覚ましているが活動しない休息状態にあります
- すなわち犬は、1日の約20%の時間しか活動していません
犬が必要とする睡眠量に影響する要因は、年齢、サイズ・犬種、活動レベル、健康状態、環境です。
犬の睡眠時間に影響を与える要因
・年齢
成犬の睡眠時間は12〜14時間ですが、子犬や老犬はそれ以上の時間眠ります。
子犬の睡眠時間は、1日あたり18時間です。驚くほどの速さで成長する子犬たちは、膨大な量のエネルギーを蓄えるため、より多くの睡眠を必要とします。睡眠や休息が足りないとアドレナリン過多になり、成長が遅れ気味になったり、問題行動が出てきたりの影響があります。
シニア犬は身体の機能の衰えにより、より長い睡眠量を必要とします。シニア犬の睡眠時間はおおよそ18〜20時間です。
・サイズ・犬種
犬種が異なれば、睡眠要件も異なるようです。を持っているようです。マスティフやセントバーナードのような超大型犬は、一般的に16-18時間ほど寝るそうです。老齢になるとさらに”眠り犬”として過ごす時間が長くなります。フワフワ被毛を持つ彼らは、暖炉の前に巨大な体を横たえる様子から「マット・ドッグ(mat dog=絨毯犬)」などというニックネームで呼ばれることもあるそうです。
・活動レベル
犬の眠りの量は、彼らの活動レベルによっても大きく異なります。例えば番犬としての仕事を期待されている犬は、眠っていても物音がすればすぐに仕事に取りかかれるよう睡眠パターンを調整し細切れに眠ります。一方、愛玩犬として暮らしている犬は、よりまとまった時間を眠りに費やすことができるでしょう。
日中、たくさんの刺激を受けている犬は、太陽の高い時間はよりアクティブに、夜はぐっすり眠ります。
・健康
健康状態も、犬の睡眠習慣に大きな影響を与えます。過度の睡眠は、犬のうつ病、糖尿病、甲状腺機能低下症などが疑われます。逆に夜に頻繁に起き出して吠えたり徘徊するのなら、認知機能の障害が疑われます。
・環境の変化
人間と同様に、犬も突然の環境の変化を経験すると、ストレスなどにより睡眠習慣が変わってしまう可能性があります。家族や仲間のペットの不在(死)、引っ越しなど、犬の環境に大きな変化があった時は、彼らが理解し受け入れるために時間が必要になることがあります。犬は気分やエネルギーレベルを正常に戻すために、余分な睡眠を必要とするかもしれません。
眠ることを愛する犬種
犬たるもの、どんな犬も眠りを愛していますが、中でも特に愛が深い犬種をピックアップしてご紹介します。
- ブルドッグ:愛すべきぐうたら犬、ブルドッグ。睡眠を愛する犬のナンバー・ワンです。家の中はいびきの音が絶えないと考えて差し支えないでしょう
- シー・ズー:いつでもどこでもどんな時でも、眠りにつけるのがシー・ズーです。そこにあるものを何でも枕にして、スヤスヤと眠り続けます
- マスティフ:とにかくデカいマスティフは、お散歩するだけでも全てのエネルギーを発散させてしまいます。ということで、眠るの大好き!
- バセット・ハウンド:起きていても穏やかでおっとりした犬、バセット・ハウンド。とにかく彼らはお昼寝が大好きです
- フレンチ・ブルドッグ:時に狂ったように大騒ぎするパーティ・ドッグのフレブルさん。全てのエネルギーを費やしたら、遊びの途中でも食事の途中でも、いつでもどこでも眠りに落ちます
- ペキニーズ:最高の膝のり犬、ペキニーズ。抱っこしてもらってウトウトすることをこよなく愛しています
- グレイハウンド:スプリンターは、エネルギーをたっぷりの睡眠時間で蓄えます。納得
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル:たっぷりきっちり運動させたら、たっぷりしっかりの睡眠が必要になる犬です
- セント・バーナード:大きな身体を維持するためには、長い眠りが必要というのは納得です
- チャウ・チャウ:眠りを愛するモフの代表選手。ただし独り寝を愛する犬なので、枕にすることはできません
- グレート・デーン:たっぷりの眠りが必要な超大型犬。睡眠量が足りていないと、家が崩壊するとの噂もあります
- コッカー・スパニエル:朝寝、昼寝、夜寝の全てが好き
- パグ:盛り上がりも早いけど、エネルギーがしぼむのも早いのがパグっちです。遊んだらzzz、オヤツ食べたらzzz、朝起きたらzzz
- グレート・ピレニーズ:穏やかな気質の超大型犬は、事件が起こらず敵の存在がなければとにかく眠る温存型です
Featured image credit Nikitadot / Flickr
犬の老化〜シニアワンコの眠りの特徴、睡眠障害とその対応 | the WOOF イヌメディア
「そんな恰好で寝ていたら体が痛くならない?」と思うような体勢で、気持ちよさそうに眠るワンコたち。ごはんとおやつ、遊びとお散歩の次に好きなのは、眠ることなのでしょうね。