大親友の猫を失った大きな犬は、失意のどん底に陥りました。犬は何週間も泣き続け、飼い主は、彼女が元気を取り戻せないかと思ったそうです。
彼女の壊れた心を救ったのは、4匹の小さな保護猫でした。
フローラとデクスターは、大の仲良しでした。
フローラは45kgのアラスカン・マラミュート。デクスターは小さな猫。シェルター出身という共通点のある犬と猫は、いつも一緒でどこへ行くのも一緒。ありえないほどの深い絆で結ばれていました。
しかし、22歳となったデクスターは、フローラを残して天国へと旅立ってしまいました。大親友にはもう会えないと悟った犬は、おおいに嘆き、悲しみました。
「フローラの心は壊れてしまいました」と語るのは、飼い主のジル・ウィリアムズさん。「彼女は何週間も、遠吠えをしていました。落ち込んでいたんです。私たちも本当に悲しかった」
ウィリアムズ家は彼女の心を埋めるべく、フローラとデクスターの出身施設から2匹の若い猫を預かることにします。しかし残念ながら、この試みは失敗に終わります。礼儀正しく猫を受け入れたフローラとは異なり、猫はフローラに興味を示さず、近づくこともありません。
フローラは抑鬱状態に陥りました。
家族はさらに必死になり、保護施設とも入念な相談を続けます。そして、4匹の10週齢の子猫の一時預かりにトライします。イギー、ボウイ、ロキシー、そしてグラマーの4匹が、ウィリアムズ家の新しい仲間となり、家族が見つかるまでの一時期を、ウィリアムズ家で暮らすことになったのです。
家には猫用の部屋(子供部屋の一つを猫仕様に変えた)が準備され、4匹の受け入れ態勢は整いました。家族の準備も万端です。そして到着から2日後に、子猫たちはフローラと引き合わされることになりました。
子猫はフローラの懐に飛び込み、フローラは子猫たちを受け入れます。
フローラが彼らの養母になった瞬間でした。それ以降、子猫たちは大きな犬に懐いて従い、フローラは優しく彼らの世話を焼くようになりました。
今やフローラは家族から、”cat whisperer(カリスマ・ニャンコ・コミュニケーター)”と呼ばれるほど、上手に子猫の面倒をみています。彼女は里親として子猫の養育責任を真剣に受け止め、子猫たちが社会に出ていけるよう、母として、そして師匠として導いています。子猫たちのフローラ人気は高く、フローラの周りにはいつも子猫が集まってくるのだといいます。
ジルさんは、子猫に良い環境を提供できたのはことに、そしてフローラに笑顔が戻ってきたことに、大きな喜びを感じていると言います。そして、自分たちはとても幸せだとも言います。
「子猫とフワフワの大型犬が一緒にいるのよ。これ以上に素敵なことってある?」
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【犬と友情】失意の底にあった老犬、アヒルに救われる | the WOOF イヌメディア
the WOOF専属ライター犬、ライチがお届けする世界のイヌニュース。今日は、米テネシー州から届いた犬とアヒルの友情のお話です。親友を亡くし、孤独な日々を過ごしていた老犬が、新たな友人を得て元気を取り戻しました。