犬にアルコールは絶対ダメ!というのは、犬の飼い主なら既にご存知のことでしょう。しかし、人が集まるバケーション時期や、家族と過ごす年末年始は、要注意。事故が起こらないよう、周囲の人の理解を叫び続けなければなりません。
犬にアルコールはNG
犬の肝臓や腎臓は、アルコールをろ過して処理するようにできておらず、人間のようにアルコール慣れもしていません。そのため毒素が身体に溜まり、中毒症状が起こりやすいのです。
アルコール〜誤飲には気をつけて!絶対に与えてはならないその理由 | the WOOF イヌメディア
アルコールは少量でも、犬たちに深刻な害を及ぼしかねません。嘔吐、過剰な排尿、呼吸困難、ふらつきなどが見られたら、アルコール中毒の症状が疑われます。犬たちは”愉快な酔っ払い”になることはありません。苦しい思いをするだけです。アルコールの摂取がわかったら、すぐに動物病院に連れていきましょう。
ワインはダメだがビールはOK!?
「日本酒だと悪酔いする」「安いワインは頭が痛くなる」「ビールは何杯飲んでも酔わない」なんて台詞、聞いたことはありませんか?アルコールの量や原材料、作り方によって、体への作用が異なりますよね。
犬も、アルコールの量(飲んだ量、含有量)と原材料によって身体への影響は異なります。PetMDには、アルコール含有量の少ないビールの危険度は低く、ビール、ワイン、ハードリカー、そして飲み物ではありませんが洗剤や消毒剤に含まれるエタノールの順に危険度が高くなるとあります。ちなみにhealthクリックによれば、ビールのアルコール含有量は350ml缶で18g、酎ハイ1杯(200g)で約13g、日本酒1合で約28g、ウイスキーシングル1杯(30g)で13gだそうです。
ワインは犬に危険なブドウが含まれていますが、他のアルコールと比較して突出して危険ということを示す研究はないそうです[1]。
いずれにせよ、どんなアルコールも危険は危険。チワワのような本当におチビの犬は、飲み干した後の瓶や缶をペロリとするだけでも大きな負担になるので本当に気をつけなければなりません。
犬はアルコールに魅力を感じないけれど
犬たちは一般的に、人間ほどにはアルコールに魅力を感じません。しかし、アルコールは瓶や缶以外の形で、甘い匂いや味をまとって、犬たちを誘惑します。
パーティで特別に作る甘いカクテルや、ブランデーを使ったデザートなどは要注意です。甘みを感じる味蕾をもつ犬たちは、甘いものを美味しいと感じるため、デザートに惹きつけられます。これらのデザートにチョコレート、ブドウ、レーズン、マカデミアナッツ、アーモンド、シナモンが含まれている時は、迷わず獣医師さんに連絡しましょう。早めに安全な環境で休ませることが何より重要です。
犬との生活に慣れない人と一緒に食卓を囲む時は、人間の食べ物・飲み物を与えないようお願いをしましょう。それでもフードをあげたいという優しい人のために、犬たちが大好きな特別なオヤツを渡しておきましょう。
楽しい時間を楽しい時間のまま終わりにできるよう、パーティの食卓には十分に目を光らせてくださいね。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Alcohol Risks for Pets: Beer, Wine, and Liquor | petMD
Featured image credit Natalia Fedosova / Shutterstock