「このコは何を言おうしているの？」「仲間とどんなおしゃべりをしているの？」

嬉しいのかな、それとも悲しいの？
このコの「ワンワン」の意味がわかったらなぁ・・・。

これって、飼い主の長年の夢ですよね。イヌ語を解読できる翻訳アプリは市販されていますが、「正確に翻訳できてるの？」と、ちょっと疑ったりしませんか。

ご存知のとおり、イヌの鳴き声についての研究は数多く行われています。しかしその殆どがは、イヌが人の「言いたいこと」をどれくらい理解しているかーーすなわち、人の声や身振りを理解するメカニズムーーに集中しており、鳴き声自体を取り上げる研究はあまり多くはありませんでした。

イヌの鳴き声で性別や年齢がわかっちゃう

そんな中、ハンガリーのEotvos Lorand大学の動物学者、Csaba Molnar博士が率いる研究チームはマドリード工科大学（Technical University of Madrid (UPM) ）と協同し、イヌの鳴き声の長さや高低で、そのイヌの性別や年齢を識別したり、感情を推測することができるという研究成果を発表しました[1]。

この研究は8匹のイヌを対象に、木に繋がれる、飼い主が立ち去る、見知らぬ人が近づいてくるなどの7つのシチュエーションを設定し、その時に記録した800の鳴き声を分析するというものです。

研究者たちは、鳴き声の大きさや長さなど29種の音響的評価を行い、その感情を読み取るアルゴリズムを作り上げました。このアルゴリズムによって、イヌの性別判定では85％の確率で、また年齢（若いか、年を取っているか）判定では80％の確率で正解が得られたそうです。

イヌの鳴き声でキモチだってわかっちゃう

この研究からは更に、怯えているイヌの鳴き声は甲高く激しいということ、さびしい時は、甲高いがゆるやかな鳴き声になるという結果が示されました。知らない人間が近づいてくると低い声で、激しく性急な鳴き声をあげるそうです。そして喜んだり、嬉しさいっぱいであるときは、甲高くはっきりとした鳴き声をあげるということです。

「音響分析の助けを借りて、飼い犬の性別や年齢を予測するのは初めてのこと。こうした技術は、今後、獣医の診断に役立つはず。また、人とコミュニケーションできるロボットの開発に利用できる」と、研究者は気を良くしています。

「そんなものに頼らなくても、ワンコの目を見ればすべてが分かる」と、愛犬との繋がりに自信を示す飼い主さんもいるでしょう。でも、愛犬の気持ちを「正確に」理解することができれば、ますます可愛くなるというものですよね。

h/t to Do you speak dog? The idea’s not barking mad, say scientists – Telegraph

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