米国では犬のインフルエンザが大流行〜感染地域拡大、1000匹以上が感染(2015年)

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米国で、犬インフルが蔓延しているというニュースは、以前お伝えしましたが。

その勢いはいまだ衰えていないようなのです。続報です。

米国の最近の状況は?

ワンコのインフルエンザウイルスには、現在H3N8株、H3N2株があります。H3N8はもともと、ウマインフルエンザですが、イヌ同士の感染も確認されるようになりました。H3N2はトリインフルエンザ。アジアで大流行し、一挙に知られました。アメリカでは、昨年4月に初めてイヌへのH3N2感染が報告され、H3N8は2004年に報告された症例が最初です。

今回の感染は、今年4月頃、シカゴを中心としたイリノイ州で推定1,000頭のイヌにインフルエンザウイルスH3N2株が見つかったことが始まり。その後、アラバマ、カリフォルニア、テキサス、マサチューセッツ、ニューヨーク、ウイスコンシン、ミシガン、ニュージャージー、アイオワ、インディアナの各州、そして最近、ジョージア州のアトランタ地域でも感染が確認されました。

どのような症状がでるの?

症状は、食欲低下、高熱、咳、鼻水などが挙げられ、悪化すると肺炎を起こすこともあります。全く症状が出ないケースも珍しくありません。致死率は1-5%ということですが、高齢のイヌや子イヌ、免疫の落ちているイヌは症状が進むため、飼い主さんは注意が必要です。

どんな経路で感染するの?

イヌ同士で感染性飛沫による感染(咳など)か、菌に直接触ることによる感染が多いそうです。イヌらしいところでいえば、鼻と鼻との接触で感染することが多いのだとか。

ペットショップ、シェルターでは特に、インフルエンザと診断されたイヌの管理には注意が必要です。また、飼い犬の場合、旅行先でウィルスを持ったイヌと接触し、帰宅してからその地域に広がることもあり、シカゴなどではこうして拡大したと考えられています。

人には感染するの?猫は?

米疾病予防センター(CDC)によると、これまで人への感染例は報告されていないとのこと。アジアでは猫への感染例もあるそうです(H3N2のみ)[1]。インフルエンザウィルスは常に変化していますので、思いもよらない新型が発生することもあり、警戒を緩めないよう警告されています。

感染した!? どうしたらいいの

鼻水が出る、10〜21日ほど続く咳、微熱などがあり、それが長く続いているときは、念のため診察を受けましょう。肺炎を起こしていたり、40度ほどの高熱が出ているときはすぐに病院へ。必ず事前に電話をし、症状を伝えてから病院へ向かいましょう。

治療は主に抗生物質が用いられ、予防接種も受けられるようです。
同居犬がいるときは、近付けないように気をつけましょうね。
 

h/t to Dog Flu Outbreak Spreading Across United States: What You Need To Know


[1] Canine Influenza | Unicersity of Minnesota Center for Animal Health and Food Safety

 
Featured image by Javier Brosch via shutterstock

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