犬が愛するカキカキの場所〜ウットリを引き出す5つの掻きポイント

お世話・グルーミング
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愛犬へのご褒美は、オヤツや「イイコ」の声かけだけではありません。気持ちいい場所狙い撃ちのカキカキも、最高のプレゼントです。

今日は愛犬に、「できるな!飼い主‼︎」と思ってもらえるスイートスポットをご紹介します。

カキカキの基本と注意

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image by Taro the Shiba Inu / Flickr

適切な場所を絶妙な力加減でカキカキしてあげれば、犬の”飼い主愛”も深まろうというものです。ただし、カキカキのときも気をつけるべきことがいくつかあります。

次のことを覚えておきましょう。

  • 犬にも好みがあり、触られると不快な場所がある
  • 見知らぬ人によるカキカキは不快につながることがある
  • ストレスシグナルを発したらストップしなければならない

嫌いな場所や怪我をしている箇所は、誰に触られても嫌なものです。また見知らぬ人からのカキカキは、犬に緊張や不快を与えることがあります[1]。特にハグや首輪を掴む行動、マズルを覆う行動は、犬たちが特に嫌うものです。足を持ち上げる、避ける、舐める(自分・相手)などのシグナルが見られたら、すぐに相手から引き離しましょう。

飼い主がカキカキをする場合も、嫌がる場所は避けるようにしなければなりません。嫌がる様子を面白がって続けると、飼い主自身が愛犬に”嫌な刺激”として認識されてしまいます。顔をそらす、上唇を高速で舐める、固まるなどのストレスシグナルが見られたら、すぐにやめること。ある研究によれば、見知らぬ人が触れたときより飼い主が触れたときに不快信号を多く発する犬がいるそうです。ストレスを反復的に与えたことにより、飼い主自身が不快刺激として捉えられてしまったのではないかと、研究者は示唆しています。

犬に愛されるカキカキの方法

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image by Tracy Lee / Flickr

カキカキに限らず犬に触れる時は、急な動作はNGです。いきなり抱きつくようなことはやめ、落ち着いた動作でゆったりと触り始めることが肝心です。繊細な犬なら、触り始めてから気持ちよさを感じるまでに数秒を要することもあります。

胸のあたりや顎の下などに、柔らかい刺激を与えましょう。気持ちが良くなると、「ぅう〜ん」と声をあげたり、脚を前後に蹴るような動きがみられます。一定時間続けたら、一旦動きを止めて愛犬の反応を確かめましょう。「もう少しやって」と求めるようなら、あなたのカキカキに心を奪われています。顔をそらす、目が泳ぐ(クジラ目になる)、固まる、唇を舐めるなどのストレスシグナルを発していたら、カキカキをストップ。愛犬をひとりにしてあげましょう。

見知らぬ犬に接触する時は、自分から手を伸ばすのではなく、相手からの接触を待つようにしましょう。頭の上からドンと触れるのではなく、犬の目線の下から手を伸ばしてゆったりと触り始めるのが礼儀です。このとき、飼い主さんに「触ってもいいですか?」などの声かけをすることをお忘れなく。

5つのスイートスポット

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image by Taro the Shiba Inu / Flickr

私たちに好みの場所があるように、犬たちも個体によって「ああ、そこそこ!」という気持ちよいポイントが異なります。今回ご紹介するのは、多くの犬が共通してうっとりしてくれる基本の場所です。

・顎の下

多くの犬が喜んでくれる定番スポットといえば顎の下。犬の目線の下から手を伸ばしたときに自然に触れられる場所ですから、家族犬はもちろん、見知らぬ犬であっても脅威を感じさせることなく自然に愛情を伝えることができます。

・胸

愛犬があなたの側に寄り添っている時のオススメ場所はズバリ胸。お腹ナデナデと異なり、犬をひっくり返すことなく伏せた姿勢のままできるのが良いところ。家の外でも触りやすい場所ですから、犬を落ち着かせる動作としてもオススメです。見知らぬ犬や慣れていない犬にも喜んでもらえる可能性の高い、人気のスイートスポットです。

・首輪の下

アクセサリーをつけている箇所が痒くなるのと同じように、首輪をつけている場所にかゆみを感じる犬もいます。首輪の下は自分でのカキカキが難しい場所ですから、きっと喜んでくれるでしょう。引っ張りすぎないように首輪の下に指を入れて、カキカキ刺激を与えてみましょう。もちろん、首輪を外してのカキカキやブラッシングもグッドです。

・肩

カキカキというよりモミモミの方が適切かもしれません。首輪の下をカキカキしたら、その流れで可愛い撫で肩にも触れてみましょう。「お客さん、凝ってますね」などと話しかけつつ、肩のあたりをモミモミ、カキカキ。肉球や舌が届きにくい、自分でのカキカキが難しい場所ですから、愛犬も喜んでくれるでしょう

・背中の下あたり

痒くても足が届かないのが、背中の下の尻尾より上の場所。犬によっては舐めたり噛んだりすることで刺激を与えるようなところです。刺激を求めていたワンコなら「ああ、そこそこ!痒かったんだよね」と喜んでくれるかもしれません。ただし、尻尾の近くを嫌がるコもいるので、様子を見ながら開始しましょう。


全身をくまなく触らせてくれるようにしておくことは、病院での検診やグルーミング時の愛犬のストレス減につながります。愛犬のスイートスポットを探し出し、良い刺激を与えることで、さらに愛される飼い主になっちゃいましょう。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Kuhne, F., Hößler, J. C., & Struwe, R. (2014). Behavioral and cardiac responses by dogs to physical human–dog contact. Journal of Veterinary Behavior: Clinical Applications and Research, 9(3), 93-97.
[2] Kuhne, F., Hößler, J. C., & Struwe, R. (2012). Effects of human–dog familiarity on dogs’ behavioural responses to petting. Applied animal behaviour science, 142(3), 176-181.

Featured image credit Jen / Flickr

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