ベネフルを食べて犬が病気に?〜米国でドッグフード製造会社に対して飼い主が集団訴訟

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2015年2月、アメリカ・カリフォルニア州在住のフランク・ルシドさんがドッグフードの「ベネフル」を食べて犬が病気になったとして集団訴訟を起こしました。

※ ベネフル(Beneful)はネスレ・ピュリナのブランド名です

ルシドさんによると、それぞれ別の家で暮らしていた3匹の犬が病気になり、その内の1匹8歳のイングリッシュ・ブルドックにいたっては命を落としてしまったというのです。

3000人以上もの犬の飼い主たちが賛同し、ルシドさんの訴訟に加わりました。

ベネフル側とルシドさん側の主張

ベネフル側は、訴訟を真摯に受け止めつつも、商品の品質管理はきちんと行っているという主張。一方、ルシドさん側は品質管理が十分でないと反論します。すなわち、プロピレングリコール(propylene glycol)とマイコトキシン(mycotoxins)を十分に管理できていなかったことが、犬の病気や死亡の潜在的原因になったのではないかと主張したのです。

ルシドさんの主張に含まれるプロピレングリコールとは、化粧品などの保湿剤として使われることで知られており、アメリカ食品医薬品局(FDA)が食しても害は無いものとしています。会社側もドッグフードをやわらかく保つために必要なものであると主張しています。一方、マイコトキシンはカビ類が放出する毒素の総称で、毒性のあるものと無いもがあるのだそうです。会社側によれば、特に厳しい基準を設けて検査を行っているとのことです。

「人もペットも毎日食べるので、調子が悪くなると食べ物のせいではないかと考えるのはごく自然なことです」と動物栄養学者のジュリー・チャーチル氏がいうように、食事を疑ってしまうのも致し方ないのかもしれません。

とにかく、原因が明らかになること、そしてお食事が原因の病気や死亡などの事例が少なくなることを願ってやみません。

お食事は大切!十分に気をくばってあげようね

フードそれ自体が「悪く」て、ワンコさんが元気をなくしてしまうというのも、十分に起こりうる出来事です。しかし他にも、食べ物が原因で体を壊す事例はいくつもあります。ウイルス、バクテリア、真菌感染など、いろいろな原因が考えられますが、真の原因を特定するのは困難だといいます。

ドッグフードについて、選ぶときには賞味期限を確認し、高い検査基準をパスしているものかを確認しましょう。

そして保管方法と保管場所には十分な注意を。以下のことには気を付けてくださいね。

  • 高温多湿を避けて直射日光が当たらない場所に保管
  • 開封後はしっかりと密閉できる容器に保管
  • 賞味期限を守ること。保存期間は1ヶ月が目安

食べ終わるまでは商品コードを切り取るか、写真を撮っておきましょう。何かおかしいと感じたときに製造元に連絡することができるからです。それでもまだ心配なら、ドッグフードを開封した時点で100グラムだけ取り分けて冷凍庫に保存しておきましょう。買ったときの品質に近い状態で保存されるので、いざというときのサンプルとして使用できます。


大切なワンコさんの健康を支える「お食事」。大好きなゴハンが原因で悲しい出来事にならないよう、十分に心配りしてあげたいですね。お食事についても、これからキッチリ勉強していきたいと思っています。

h/t to Popular Science | Are Dogs Really Getting Sick Because Of Beneful?, 翻訳:Chiwa

 
Featured image by Istvan Csak via shutterstock

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