愛犬のこころの健康を守る〜飼い主にできること

健康管理
この記事をシェアする

わたしたち人間と同様に、犬はストレスや不安を悲しみを感じ、抑うつ状態になることがあります。

愛する4本足の家族にいつも幸せでいてもらうために、私たちは何ができるのでしょうか。

不安やうつの兆候を見つける

2116 1 thewoof

image by Wendell / Flickr

最初のステップは、犬のストレスや不安、抑うつの徴候を早めに見つけることです。いつもと異なる行動がみられたら、その原因になるものはないか、時間をとって振り返ってみましょう。以下のような行動がみられたら要注意です。

  • いつもより食べない
  • 飼い主からの注目をいつも以上に求める
  • 外に出たがらない
  • 落ち着きがない、休みなく動き続ける
  • 毎日のルーチンを行わない
  • いつも以上に舐めたり噛んだりを続ける
  • コミュニケーションの時に白目が多く見られる(不安を感じている兆候の一つ)

引っ越し、新しい家族を迎えた、家族や仲間との別れなど、犬を取り巻く環境に大きな変化があったときは、特に注意して観察しましょう。大きな行動の変化が見られたり、困った行動が長く続くようであれば、早めに獣医師に相談しましょう。身体の不調が犬のウツウツ行動につながっている可能性は十分にあります。

エクササイズを増やす

2116 2 thewoof

image by Christian Mueller / Shutterstock

犬には運動が必要ということに、反対する人はいないと思います。遊びや運動は犬の感情を安定させ、穏やかにします。逆に運動が足りないと、エネルギーは行き場を失い、犬の中でくすぶり続けることになります。

  • 散歩やトレーニングや遊びの時間は、あなたと一緒にいられる時間です。体を動かせるだけでなく、あなたと一緒に何かができることに、愛犬は大きな喜びを感じています
  • 外での散策は、犬の嗅覚や触覚が刺激され、脳を活性化させます
  • 他の犬や人間と挨拶することは、彼らの心を刺激し、興奮させ、活発に保つのに役立ちます
  • 訓練は犬の心を刺激する素晴らしい活動です。楽しく褒めて犬たちの幸せ気分を盛り上げるようにしましょう(叱る訓練は逆効果です)
  • ゲームは、彼らの自然な欲求(噛む、探す、引っ張る、取ってくる)を満たし、本能を刺激します。もちろん楽しいものでもあります
  • 10分のクイックプレイでも、犬は数時間リラックスして落ち着きます

犬が退屈しているようなら、遊び時間を増やしたり、変化をつけてみると良いでしょう。ただし、ぐったりしているところを無理やり起こして遊ばせるのはNGです。健康状態をみながら始めましょう。また、寒い時期に急に運動をさせたり、暑い時期に散歩を長くするのもNGです。

あなた自身がゆったり落ち着く

2116 3 thewoof

image by Evieanna Santiago / unsplash

犬はあなたの身体の動きだけでなく、心の動きにも敏感です。あなたが発する不穏な気持ちは彼らを緊張させ不安にします。ストレスの多い日々の中、なかなか難しいことではありますが、まずはあなた自身が落ち着いて、穏やかな心もちでいるように努めてみましょう。

また、虐待された犬や病気の犬に対して「かわいそう」と思うのはやめましょう。犬たちは前に進む準備ができています。他の犬と同じように扱い、他の犬と一緒にいるときのように楽しい気持ちを共有しましょう。

マッサージを試してみよう

2116 4 thewoof

image by nomao saeki / unsplash

犬はマッサージやボディタッチが大好きです。マッサージは血行の改善や痛みの軽減のほか、犬の心をほぐす上でも効果があります。

  • 犬と一緒にリラックスすること、そして楽しむことを目的に、マッサージにチャレンジしてみましょう。このとき、皮膚に傷や炎症があったり、関節などに痛みがある場合は、悪化させることがあるのでマッサージを行ってはなりません
  • マッサージの前に、まずはあなたが深呼吸。小型犬なら膝に乗せ、中大型犬は横に寝かせて、一緒にリラックスしましょう
  • 犬の首から尾に向かって、または四肢の付け根から足先に向かって撫でてみましょう。このとき力を入れすぎないこと、手先または手の全体を使って安定した圧力をかけましょう。リラックスしてゆったりと撫でるだけで、犬たちは非常にリラックスした状態になりますよ

身体に不調のある犬は、マッサージで緩和できることもありますが、どこをどう刺激するかは犬の状態によっても変わってきます。獣医師などに確認して、自宅でできる基本的なマッサージを教えてもらいましょう。

心を癒すスペースを与える


image by Mysaell Armendariz / unsplash

犬の様子が変だ!落ち込んでいるようだ!と焦ってしまう気持ちはわかります。が、そこで犬を追いかけ回し、世話を焼きすぎては犬は逆に疲れてしまいます。

犬がウツウツとした様子だからといって、パーティや犬フェスなどに連れ出すのはやめましょう。他の犬とのやりとりは、健康な犬にとっては楽しいものですが、不安でナーバスになっている犬には負担が大きいもの。むしろ、ひとりでゆったりと落ち着ける、穏やかな場所が必要です。

家の中でもハウスやベッドなどの静かな場所を確保しましょう。お散歩も、他の人や犬に会わない場所や時間を狙うと良いでしょう。多頭犬飼いの場合は、別々でのお散歩がおすすめです。ゆったりとコミュニケーションを取ったり、身体に不調がないかを確認できる良い機会です。

犬が愛するものを見つける

2116 5 thewoof

image by Luiza Sayfullina / unsplash

犬が大好きな活動を知っていますか?犬が愛してやまないオモチャは何でしょう。心を元気にする一つの方法は、愛犬が楽しんでできる活動を後押ししてあげることです。もし愛犬が何を好きなのか、どうやって上手に遊べば良いかわからない場合は、ドッグトレーナーなどの助けを借りましょう。

お散歩が好きなワンコなら、少し遠回りしたり、新しい道を開拓してみるのも良いでしょう。取ってこいが好きなら、新しいオモチャを取り入れるか、新しいコマンドの練習と組み合わせるのも楽しそう。噛むことが好きなコなら、今までとは異なるかみごたえのオモチャや、パズルおもちゃを買ってあげるのも良い考えです。


こころの健康を保つことは、身体の健康を保つことにもつながります。逆もまた真なりで、心の病気だと思っていたら、実は身体の病気の苦しさからウツウツとした状態になっていたということもあります。元気のない状態が長く続くのであれば、早めに獣医師に相談しましょう。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Your Dog’s Mental Health Begins With You | PETA
[2] Activities and Toys to Keep Your Best Dog-Friend from Getting Bored | petMD

Featured image creditVivienstock/ shutterstock

ストレスは愛犬の健康にどう影響するのか | the WOOF イヌメディア

犬も私たちと同じように、ストレスから身体や心に影響を受けることがあります。 ストレス要因には、騒音、家族の不在、運動不足まで様々なものがありますが、ストレスを受ける状況が長く続くと、健康に影響するような深刻な問題に発展することもあります。 ストレスは犬の健康に、どのような影響を与えるのでしょうか。 …

the WOOF イヌメディア > すべての記事 > イヌを育てる > 健康管理 > 愛犬のこころの健康を守る〜飼い主にできること

暮らしに役立つイヌ情報が満載の「theWOOFニュースレター」を今すぐ無料購読しよう!

もっと見る
ページトップへ