別の種の仔を育てることは動物界では珍しいことではありませんが、育てた仔がアムールヒョウというのは極めて珍しい事例です。
アムールヒョウは絶滅が危惧されるヒョウの1種で、生存数は60未満と見込まれる”地球上でもっとも珍しい猫”。母ヒョウに食べられる恐れがあったために引き離され、ゴールデン・レトリバーの代理母に育てられました。
ミラシャ(Milasha)は新生児期に母ヒョウから引き離され、代理母の元で保護されたアムールヒョウです。
「母ヒョウのアラインが、すでに自分の仔を3匹食べていたため、(ミラシャを)引き離すことに決めました。なぜこれ(共食い行動)をしたのかを語ることはできませんが、私たちはこの仔をリスクに晒さないと決めたのです」と語るのは、ウラジオストック動物園のアガフォノフ獣医師。すでに4匹の子犬を出産していたゴールデン・レトリバーに、代理母を頼むことにしたそうです。
テッサは少し変わった見た目の”子犬”に愛情とたっぷりのミルクを与え、良いコに育つようしっかりとケアをしました。園の飼育係もイヌのお乳からは得られない栄養素をミラシャに与え、管理を怠りませんでした。
小さく弱々しかったミラシャは、3週間後には体重も体調も2倍に成長。すぐに他の”大きな猫”である雌ライオンやトラの仔と遊ぶようになりました。3匹の”大きな猫”は、外貌は似ているけれど行動においては全く異なるのだそう。虎は静かで、ライオンは遊び好き。性格は異なれど一緒に育った仲間が大好きで、多くの時間を一緒に過ごしているそうです。
猫友もできて、充実した生活を送るミラシャ。しかしこの大きな猫は、”子犬”として育ててもらった恩義を忘れません。おっとりした性格の代理母(犬)のことも大好きで、追いかけたりじゃれあったりして楽しい時間を過ごします。ふわふわのテッサは、身体のサイズや気質においてネコ科の仔たちにピッタリで、育てた”子犬”に動物としての流儀を教えています。
現在のミラシャにとっては、家庭教師であり友人ともいえる存在になったテッサ。動物園によれば、この異種間の交流は、あと1年ほど続けられるということです。
h/t to Endangered leopard mothered by retriever, accompanied by lion, tiger and dog – NEWS-DETAIL-CCTVPLUS
乳飲み子猫が玄関にやってきた!〜想像妊娠中のピットブルが代理母に名乗り | the WOOF イヌメディア
家の玄関に訪ねてきた生後間もない子猫を、その家の犬が引き取ってお乳をあげるようになったと言う心暖まるお話。アメリカはアラバマ州のニュースです。 まだ目も開いて間もない子猫が玄関口に訪ねてきたら、あなたならどうしますか?