交通事故、暴行、遺棄から一命をとりとめた奇跡の犬「テイア」のお話

注目のワンコ
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よくない出来事になんか負けないぞ!

そう思わせてくれるのは、いつだってワンコさんですよね。今日は命の危機に直面しなたらも見事に生還を果たし、不幸な過去に負けずに幸せな追求している「テイア」のストーリをご紹介します。

生い立ちから事故にあうまで

車にはねられた後、何者かに頭を強打され、死んだものとして溝に捨てられた野良犬がいました。ワシントン州スポーカン(Spokane)という小さな町での出来事です。

発見されたのは1歳ぐらいと想定される、いわゆる”Bully Breed”のミックス犬のワンコさん。近くの町で彷徨い、人間の残飯を食べながら命をつないでいた姿がこれまでにも目撃されていたようです。

あまり幸せなものではなかった彼女の犬生に、さらなる不幸が襲います。車にはねられてしまうのです。さらに、傷ついた彼女の頭を何者かがハンマーで殴り、箱に入れて畑に放置します。

普通だったら命を落としてもおかしくない状況。それでも彼女は生き延びます。発見されたときは、顎がはずれ、脚には傷を負い、鼻腔陥没という痛々しい姿でした。

事故からの生還、長い治療の日々

彼女はワシントン州立大学Veterinary Schoolに運び込まれました。

傷の様子から獣医たちは、彼女に何が起こったを推察します。ハンマーによる殴打も、傷から判明したとのこと。息はありましたが、生き延びるのは困難だと思われていました。

まさに満身創痍の状況。鼻骨の多発骨折により鼻腔が圧縮されて空気を吸い込むことができず、口呼吸をせざるを得ない状況です。しかし、顎が外れているので口から息を吸い込むのにも困難が伴います。

顎は自然治癒を待つことになりましたが、鼻骨骨折はそうはいかず、回復のためにはステントの挿入手術を行わなければなりません(※)。手術にかかる費用として、動物病院の援助団体による支援(700ドル)のほか、クラウドファンディングを通じた資金が充てられたそうです。

※ ステントとは、人体の管状の部分(血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)を管腔内部から広げる医療機器である。多くの場合、金属でできた網目の筒状のもので、治療する部位に応じたものを用いる[1]

彼女のFacebookによれば現在もまだ治療は続けられており、7月の終わりごろに新しいスタントを埋め込むのだそうです。

新しい家族、新しい暮らし

The Mellado clan back together again.

Posted by Theia on 2015年7月12日

でも、不幸な出来事ばかりではないのです。彼女には面倒をみてくれる人たちがいます。彼女に新しい家族が見つかるまで、一緒に暮らすメラドさん一家です。

新しい名前もつけてもらいました。「テイア(Theia)」という名前です。ギリシア神話の女神のお名前にちなんだそうです。

テイアのお世話をしているサラ(Sara Mellado)さんは、お友達のFacebookの投稿からテイアの不幸を知ります。サラさんはすぐさまテイアを引き取ることを決意し、家と病院での治療を続けます。しかしテイアは、いつまでたっても上手に呼吸ができるようになりません。獣医さんに相談すると、治すためには大きな手術が必要であること、手術には高額な治療費が必要であることが告げられます。サラさんとテイアは諦めずに治療のためのファンドを募り、手術に漕ぎ着けるのです。

まだまだ治療は続いています。でも、テイアは元気。人懐こく、人間の頬にキスをするのだ大好きなんだとか。「これまでの苦労を思うと、セイアは信じられないほど穏やかで愛にあふれた犬です」とメラドさんは語っています。


新しい出会いにも積極的だというテイア。早く元気に飛び回れるようになるといいね。
そして、早く生涯のお家がみつかりますように。

 
h/t to ‘Miracle dog’ survives being hit by car, clubbed, abandoned and Theia Facebook


[1] ステント – Wikipedia

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