美味しいチップスやお煎餅は、塩分が多すぎて犬には害を及ぼす食べ物ですが、外袋も犬にとっては危険です。好奇心いっぱいで食いしん坊の犬が鼻を突っ込み、窒息することがあるのです。
チップスの袋で窒息したピットブル
クリスティーナさんの愛犬ピーティも、チップスの袋により命を落とした犬です。いつもなら玄関先で熱烈な歓迎をするピーティは、台所のカウンターで袋を被り、冷たくなっていました。
「仕事に出るときにしたお別れのキスが、永遠の別れになるとは思いもよらなかった」とクリスティーナさん。カウンターにチップスの袋を放置した自分たちを一生責め続けることになるだろうとコメントしています。
袋をひっくり返し、出てきたチップスを全部食べたと思われるピーティ。食いしん坊の彼は、袋の中の残りカスを食べるために頭を突っ込み、息を荒げてしまったことで袋が張り付き窒息してしまったようです。
「何が起こったのか、頭の中を整理することは出来ていませんが、私たちはこの出来事を皆さんにシェアし、こうした事故が皆さんの愛犬に怒らないよう注意喚起する義務があると感じています」
死に至るまでの時間はわずか3〜5分
ピーティの事故は、特別なものではありません。ペットの予防医療情報の配信に力を入れるPreventive Vetによれば、犬や猫が袋をかぶって死亡する事故は、アメリカでは毎日のように発生しているものだそうです。
注意しなければならないのが、これらの事故がネグレクトや明らかなる不注意によってのみ起こるものではないということです。経験豊富なペット愛好家でも、起こしてしまう事故なのです。
犬や猫が袋に顔を突っ込んでから死に至るまでの時間は、わずか3〜5分。ペットの大きさや年齢、体力に関わらず、どのペットでも窒息までの時間は変わりません。被害にあうのはお留守番ペットだけではありません。飼い主が在宅で別の部屋にいるときですら、発生することがあるのです。
問題は、飼い主らに「袋が危険である」という認識がなかったというところにあると、Preventive Vetは指摘します。彼らが独自に行ったWeb調査(1300件の回答)によれば、ペットを失った飼い主の90%が、チップス等の袋で窒息する可能性を認識していなかったと回答しています。
袋は放置せず、開いて捨てること
袋に顔を突っ込んでの窒息は、その多くがスナック菓子の袋によるものですが、ドッグフードの袋ということもあります。場所は家のゴミ箱やテーブルの上などがほとんどですが、散歩道や庭など外で発生することもあるようです(リードなしでの散歩や、広い庭で遊ばせるお国の違いが反映されている可能性があります)。
予防策の基本は、袋は放置しないことと、袋を開いて(側面を切り落として)捨てることの二つです。食べるときは袋のままではなく、ボウルなどに開けて残りはしまっておくこと。密封できるストッカーなどで保存して袋は(もちろん開いて)捨ててしまうのも良いでしょう。
本当にちょっとした不注意で失う命があれば、本当にちょっとした注意で避けられる事故もあります。袋を見るたびに「中身も外側も危ないもの」ということを思い出し、とにかく放置はしないこと、そして袋のまま捨ててしまわないように注意をしましょう。
Featured image creditMike Burke/ unsplash
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