女王陛下のコーギーたち〜王宮に新しい犬を迎え入れないと発表 HollyとWIllowは最後の伴侶となるのか?

世界の犬事情
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18歳の誕生日にをプレゼントされて以来、コーギーを飼い続けていることで知られる英国女王エリザベス二世。長年の蜜月に別れを告げるのでしょうか。今年7月、女王陛下が今後は新しい犬を迎え入れないと発表し、メディアを賑わせました。

※ 掲載している写真はすべてイメージです。

女王が新しい犬を迎え入れないと決断

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王宮のコーギーさんのイメージ © Liliya Kulianionak / Shutterstock

12歳のウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ホリー(Holly)とウィロー(WIllow)は、初代のスーザン(Susan)から数えて14代目となる女王の飼い犬です。オリンピックの開会式用のビデオに、女王と一緒に出演したのがこのホリー&ウィローです。

初代コーギーのスーザンは、女王18歳のお誕生日に王宮にやってきました。以来、スーザンは、常に女王と行動をともにする側近中の側近になります。1947年には新婚旅行にも随行するなど、15年の長きにわたり女王に寄り添い続けました。

スーザンの後継者たちも、常に女王と一緒に行動します。愛犬たちは、運転手付きのリムジンやプライベートジェット、ヘリコプターに同乗し、お泊まりは宮殿やお城とゴージャスそのもの。女王は(批判も受けつつも)犬たちをとても大事にしてきたんですね。

しかし、かねてより愛犬モンティ(Monty)を失ったことに大きなショックを受けたといわれてきた女王陛下は、今後王宮での新しい犬の受け入れをしないこと、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの繁殖を行わないことを決断します。現在いる犬たちが亡くなっても、新しい犬は飼わないというのです。主な理由は、自分の死後に愛するペットを残したくないからだとしています。

バッキンガム宮殿に暮らす犬たちの暮らし

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すてきなコーギーさんのイメージ © Olesya Kuznetsova / Shutterstock

宮殿で暮らすワンコたちって、どんな暮らしをしているんでしょうね。

ホリーとウィローの1日は、同じく女王のペットであるドーギー(※)のキャンディ(Candi)とヴァルカン(Vulcan)[1]とのお散歩から始まります。女王の起床後は共に朝食を食べるそうですが、その内容がこれまた豪勢で、バターとマーマレードを塗ったトーストをもらったりするそうです。

※ DorgiまたはDorgieエリザベス女王が飼育するコーギーと、マーガレット王女の飼い犬であるロングコートのミニチュア・ダックスフントが交配してしまったことがこの犬種のはじまり。その後、交配を繰り返し、ドーギーが作出された[2]

お昼は、高価な器に入った手作りの日替わりランチ(出来合いの食事が与えられていたことで女王がショックを受けた・・なんて報道も過去にはありました[3])が用意され、時には女王自らの手から直接与えられることもあるそうです。ランチの後は、短いお散歩。お散歩から戻ると、手作りのグレーヴィと焼きたてのスコーンを与えられ、ディナーはステーキと鶏胸肉などなど。クリスマスには、クラッカーやケーキ、おもちゃが入った靴下が女王からプレゼントされます。

王室をよく知る作家ホーエイ氏(Brian Hoey)によると、犬たちはアンティークの家具から高価なカーペットにまでおしっこしたりと、やりたい放題だそうです。しかし、女王の犬を叱ったり手を上げたりすることは許されないとか。た、たいへんそう・・・。

 

犬公務をお休みすることを最も恐れる女王陛下

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高貴なコーギーさんのイメージ © Olesya Kuznetsova / Shutterstock

そんなイヌ愛にあふれた女王が下した今回の決断。一体、何があったのでしょうか。

女王のアドバイザーを務めるロバート氏(Monty Roberts)は、モンティの死後に新しい子犬を探そうと申し入れたが断れたこと、さらに女王が「子犬はもういらない。(自分の死んだ後に)残していくのは忍びないから終わりにしたい」という意向を示したと語っています。

また。今年はじめには、孫娘のベアトリス王女から、2匹の子犬を引き取らないかと尋ねられた時に、丁重にお断りされたというエピソードもあったといいます。どうやら、決意は相当に固いようですね。

この決断にはさまざまな理由があるようですが、その一つにイヌによる怪我を避けたいという女王の意向があるようです。やんちゃ盛りの子犬たちには、女王の足元にまとわりついて、躓かせてしまう心配もあります。88歳になる女王陛下は、犬のために怪我をして公務をお休みになることはあってはならないとして、その恐れを排除しようとしているというのだといいます。


コーギーの寿命は12~13歳といわれており、先に亡くなったモンティは享年13。12歳というホリーとウィローの年齢と女王陛下のコーギー愛を考えると、少し胸が痛みますよね。女王陛下にもイヌたちにも、元気で長生きしていただきたいと切に願います。

 
h/t to The Queen’s Corgis Holly and Willow could be the last for Elizabeth | Daily Mail Online , 翻訳:xxx


[1] Family pets
[2] ドーギー – Wikipedia
[3] Queen Elizabeth’s shock as corgi dogs are fed reheated meals instead of freshly cooked | Daily Mail Online

 
Featured image by Olesya Kuznetsova via shutterstock

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