人間アレルギーを持つワンコ〜施設の懸命な努力により元気になったアダム君のお話

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アレルギー症状を起こすワンコさんは少なくはありません。
でも、その原因物質が「ニンゲン」だったらどうでしょう?

犬の毛やフケにアレルギー症状を示す人間がいるように、犬もまた人間にアレルギー症状を起こしてしまうことがあるのです。


ワンコたちもニンゲンと同じように、体に異物(抗原)が侵入すると、それに対抗する物質(抗体)をつくって体を守ろうとする機能があります。良い方向に働いてくれれば、病気から体を守ってくれる免疫として働くこの機能ですが、悪い影響が現れることもあります。これを「アレルギー」、そして原因物質を「アレルゲン」といいます[1]

米インディアナポリス州にある保護施設”Lucky Dog Retreat Rescue“に保護されたアダム(保護当時、推定2歳)は、人間にアレルギーをもつワンコ。血液検査の結果、アレルギーの原因物質は、人間のフケ(Dander:動物の皮膚表面などの角質細胞がふけ状にはがれ落ちたもの)だとわかったのだそうです。

 

 

ラブラドール・レトリーバーのアダムが保護されたのは2014年6月のこと。当時は、顔や胴体の毛は抜け落ち、体の至る所が酷いかぶれがある状態でした。かゆみのせいか、過剰に身体を舐めたり噛んだりしてしまい、これを防ぐために常にエリザベスカラーを装着していなければならないほどでした。

施設ではアダムを救うために、様々に原因を探り、様々な改善策を試みました。食事療法や薬物療法、薬用風呂まで本当に様々に試してみたようです。にもかかわらず、一向に改善はみられなかったのです。数ヶ月が経過したところで血液検査を行い、ようやくアダム君が「人間アレルギー」であることが判明したのだそうです。その驚きの結果について、保護団体の職員は「獣医さんが何を言っているのか、まったく理解できなかった」といいます[2]。確かに、予想もしない結果ですよね。

 

 

原因が判明した今ではアレルギーの注射と免疫療法が欠かせません。アダムのために特別につくった血清を注射をして、アレルゲンに対する反応を少しずつ軽減させるのです。すでに良い影響が出ているようで、Webページでは、カラーなしで笑顔をみせるアダム君の姿を確認することができます。


人間に対しアレルギーを持つ犬はミックス犬よりも純血統種に多いそうで、ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバー、そしてテリア種などに多くみられるといいます。

人間の歴史と同じようにペットの寿命も延びていますが、それに伴いかつてなら考えらなかった病気を患うワンコが増えているのも事実です。

アトピーやアレルギーなどはワクチンや薬の過剰摂取、添加物の含まれたペットフード、そして清潔になりすぎた環境など、様々な要因が考えられるとのこと。できるだけアレルギーにならないように、そして「なってしまったとき」に上手にコントロールするために、アレルギーへの理解を深めておきたいものですね。

 

企画・翻訳:DianeLA


[1] 小方宗次 監修(2011)『アレルギーわんこの暮らしとレシピ百科: 最新治療法から生活のコツ、皮膚ケア、レシピの作り方までわかる!』誠文堂新光社
[2] Lucky Dog Retreat Rescue

 
Featured image by Lucky Dog Retreat Rescue, Inc. via Facebook

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