「ただいま〜」と家のドアを開けると、愛犬はあなたのことを大歓迎。でもその歓迎の仕方は、犬によっても異なります。尻尾をブンブン振り回すコもいれば、抱っこをせがんでペロペロするコもいる。中にはオモチャを咥えてドドドドド〜っと、駆け寄ってくるコもいます。

オモチャ？なぜ!?
なぜうちのコはオモチャをを咥えて走ってくるのでしょう？

あなたの注意をひきつけるため

あなたの帰宅を喜ぶ愛犬は、とにかくあなたの注意をの全てを自分に向けたいと思っています。ずっとあなたの帰宅を待ちわびていた犬は、「自分はココにいますよ！」と伝えます。口に咥えるオモチャは、あなたの注目をひくための道具なのかもしれません。あるいは、自分以外のことに注意を向けさせないための”目くらまし”なのかもしれません。オモチャを咥えているとあなたが見てくれると学習したのかもしれませんし、オモチャを持っていくとすぐに遊んでくれて他のことに目移りしないことを学んだのかもしれません。

あなたと一緒に遊びたい

あなたが留守の間、犬は自宅警備で忙しい…と言いたいところですが、ほとんどの犬はやることがなく寝ています。だからこそあなたの帰宅は一日のハイライト。目は冴え、心は踊り、エネルギーに満ち溢れ、彼はこのエネルギーを発散したいと思います。「よし！帰ってきた！遊ぶぞ！」という意欲満々で、帰宅時にお気に入りのオモチャを持参します。

あなたに贈り物を捧げたい

オモチャを贈り物として持ってきていると考える人もいます。犬の祖先と言われるオオカミのパックには階層があることで知られており、リーダー以外のオオカミはリーダーを喜ばせる義務があると言われます。こうした行動はコミュニケーションであり宥和（appeasement）であるとも考えられており、犬もまたこうした行動をとるいう考え方です。オオカミの行動様式をそのまま犬にあてはめることは適当ではありませんが、犬たちが家族を喜ばせるためにオモチャを持ってくるということは可能性としては十分にありそうです。

モノを咥えることが好きだから

モノを回収したり運んだりすることは、イヌの自然な狩猟行動に由来します。さらに犬の中には回収行動を強化する選択的繁殖によりつくられたレトリバーのような犬もいます。人気犬種のゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーは、獲物を軽くくわえること、そしてそれを安全に猟師のもとに運ぶことが得意です。常に何かを咥えていることを好む犬なら、ただ単にモノを咥えることが好きだからお迎えのときもオモチャを咥えているのかもしれません。

あなたにオモチャを見せびらかしたい

あなたの犬が特別に大好きなオモチャを咥えてきたなら、そして遊ぼうとしても「プイ」と踵を返してつれない態度をとるのなら、愛犬は単にオモチャを見せびらかしたいのかもしれません。

興奮犬にはオモチャを咥えさせるという方法もある

「パパが帰ってきた！パパ！おかえり！大歓迎だよ！寂しかったよ！…」と歓迎の吠えが続くのなら、オモチャに注意を向けさせ、犬の口をオモチャ遊びで忙しくするという方法も考えられます。オモチャが口の中にあれば、吠えたり噛み付いたりすることは困難です。彼らのエネルギーに別の出口を与えてあげるのです。オモチャを持参しないコなら、出かける前に玄関のどこかにおもちゃを忍ばせておくという作戦も使えます。

あなたの犬がオモチャを持参する理由がなんであれ、その理由は悪いものではありません。どの犬であっても、お留守番は寂しくて辛いもの。イイコにしていたことを褒めてあげて、犬がもしオモチャで遊ぶことを求めるのなら、時間をとってたくさん遊んであげましょう。

Featured image creditSarah Brown/ unsplash