ウレシイ、寂しい、がっかり ・・・犬のキモチは顔の表情からわかるらしい(米研究)
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遊んでいると笑顔を見せてくれたり、「じゃあお留守番ね」と言ったとき、「はぁ?なーに言っちゃってんの?」みたいな顔をされたり。
犬って表情豊かだなぁと思うこと、たくさんありますよね。わたしたちはどの程度、ワンコ達の表情からそのキモチを理解できるのでしょうか。
人は犬の表情を理解できることを示唆した研究はいくつか発表されています。2013年に発表された、ブルーム博士(Tina Bloom)とフリードマン氏(Harris Friedman)による研究[1]もその一つ。この研究によって両氏は、人間がヒト以外の動物の細かい表情まで見分けられこと、私たちの感情移入が他の種の動物にまで及ぶ可能性を示唆しています。
実験協力犬は、警察犬として訓練されたベルギーシェパードのマル(Mal、当時5歳)と50人のニンゲン。様々な刺激を与えられたときにマルがどのような反応を示すかを写真に撮り、これらをニンゲンが見て分類する、というのが実験の内容でした。
「ハッピー」な反応を引き出すために褒めると、マルは耳をピンッと立て舌をブラブラさせながらカメラ目線。叱責すると、マルは耳を伏せて俯き、目は悲しみをたたえます。このほか、驚かすためにびっくり箱を使ったり、嫌だと思わせるためにマズイ薬を使ったり、怖がらせるために爪切りをなど使ったり・・・。実験に協力するのもなかなか大変ですね。これらの反応は写真などで記録され、50人のニンゲン協力者はこれらの写真を、マルの感情ごとに分類したのです。
実験内で設定した状況、マルの表情、ニンゲンの「こたえ」が合致すれば、「犬のキモチは表情に出る。そしてニンゲンはそれが判定できる」ということになるのでしょう。
「幸せ」は認識しやすいようです。88%のボランティアがマルの笑顔の表情を正確に当てました。恐怖は45%、悲しみは37%の正解率となり、やや判定が難しいようです。そして、嫌悪の表情を認識することがとても難しいようで、13%のみがマルの不快の表情の理解することが出来ませんでした。
そして、犬を飼っていない人々の方が、犬の表情を読むことに長けている結果も出たそうです。そうなんだー。これは私たちが、身近な人の表情や気持ちを見落としがちなのと一緒のことなのでしょうか?興味深いですね。
h/t to Yes, You Can Tell From His Face What Your Dog Is Feeling | Popular Science
[1] Bloom, T., & Friedman, H. (2013). Classifying dogs’(Canis familiaris) facial expressions from photographs. Behavioural processes, 96, 1-10.
Featured image by Lunja via shutterstock