あなたの愛犬は、普段から真っ直ぐ歩いていますか?
我が家の犬はちょい早足のとき、横向きに歩くことが多いです。「変な歩き方だなぁ」と思っていましたが、実はその歩き方には名前がありました。
カニ歩き。またの名をクネクネ歩き
Crabbing(カニ歩き)またはSidewinding(クネクネ歩き)がその名称です。日本語訳はthe WOOFが適につけましたが、英語の名前はAKC用語リストにも載っているものです。
カニ歩きの特徴は、前脚の着地点と後脚の着地点が異なるため、上から見たとき犬の体がクネっとしているところ。カニまたはインベーダーのように真横に動くのとは異なります。その歩き方も見てみたい気はしますが。
一般的な犬の歩行
さてここで、一般的な犬の歩行を振り返りましょう。犬の歩行はスピードや足の使い方などにより分類されています。これで一つの研究分野になるほど深いものですが、ここでは名称と簡単な説明を記載するのみにとどめます。
- なみあし(常足、walk):脚を一本ずつ順番に持ち上げて進む歩き方。身体は3本の足で支えられる
- ペイス(側対歩、pace):同じ側の足を同時に出す歩き方。緊張した時に出る犬もいる
- トロット(速足、trot):身体の対角線の脚が同時に着地する歩行。なみあしより速く持久力に優れる
- キャンター(駆足、canter):トロットより速度が出る。身体を1本の脚で支えるのが特徴
- ギャロップ(襲歩、gallop):左右の前脚・後脚が揃った状態でのフルスピードの走り。宙を舞っているように見える走りがコレ
上記に様々な歩行の種類を記載しておいて言うのも何ですけれど、実は名称やら特徴やらの細かい点はここでは問題ではありません。上記のどの歩き方でも、犬は脚を並行して動かすというただ一点がポイントです。一般的に犬は、前脚の軌跡を辿るように後脚を着地させることを理解しておきましょう。
これに対しカニ歩きでは、後ろ足は前脚の跡をたどりません。前脚を避ける形で後脚を着地させるので、身体をくねらせるように歩くことになるのです。
犬がカニ歩きをする理由
犬がカニ歩きをする理由の一つ目は、「体格(犬種)の違い」です。体つきが違えば歩き方が違うというのは、人間も犬も同じです。とりわけ体長が短く脚が長い犬は、前脚が後脚を干渉することなるため、これを避けるために横に逸れるというわけです。
roverのブログには、カニ歩きをしがちな犬種が以下のとおり記載されています。
- ボーダー・コリー
- ジャーマン・シェパード
- スパニエル種
- ポインター種
- ビズラ
理由の二つ目は「病気や怪我」です。股関節形成不全を患っている可能性もありますし、急に歩き方が変わったということならば何処かで怪我をしたということも考えられます。
急にカニ歩きが始まり、バランスを崩しがちだというならば、前庭疾患に罹患している可能性もあります。前庭疾患とは々な原因で平衡感覚を失ってしまう病気全般のことで、何らかの原因により平衡感覚が損なわれるためにめまいやふらつきが起こる病気です。中耳炎や脳幹の疾患、中毒や寄生虫、免疫系の障害から生じることもあります。突発性の急性前庭障害は、老犬に多くみられます。
もしあなたの愛犬が、歩き方だけでなく全体的に元気が無くてふらついているのなら、動物病院に向かいましょう。愛犬が元気で、すごい勢いで直線的に走り回ることができるなら、単に体型の問題かもしれません。もし気になるようであれば、獣医師さんに質問してみましょう。他の犬とも比較して、適切な意見をくれますよ。
Featured image credit Bill Tyne / Flickr
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