ドッグフードについて考える〜ドッグフードの分類

食・フード
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ワンコにとって重要なのは、医・食・住

食って重要だ〜と言いつつ、その大切な「食」について、実はあんまり理解してない私。我が家の愛犬もそろそろシニアに差し掛かるところでもありますし、思い切って正面からドッグフードについて取り組んでみようと思います。

食の専門家ではない人間ががんばって取り組むこの企画。誤りなどございましたら、是非ぜひ、ご指摘くださいませ!がんばって勉強していきます。

ここでわたしたちが「ドッグフード」とするのは、ワンコが食べるもの全てから手作り食を外したものとします。手作り食については別で考える軸を設けたいと思います。

さてドッグフードには、どんな種類があるのでしょう。

1. 形態で分類すると5つに分かれる

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© lrafael / Shutterstock

ペットフード・ペットビジネスの動向』は、形態によって以下の5種に分類しています。

  1. ドライフード:一般にフード中の水分が概ね10%前後のフードのことを言う
  2. ウェットフード(缶詰・レトルトパウチ詰、アルミトレイ詰):ウェット状態を示すほど水分が多く含まれている(概ね60%以上の水分含量)フード
  3. セミモイストフード、ソフトモイストフード、ソフトドライフード:水分が15〜30%程度の範囲内に入るフード。総合栄養食となっている場合が多い
  4. スナック、トリーツ
  5. その他

2. 目的別の分類だと3つに分かれる

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© Trinset / Shutterstock

ペットフードは給与目的を機会で分けると主食と間食に分けられます。主食目的のペットフードは「総合栄養食」、本来補給としては必要ないが目的によって与えられる「間食」、いずれにも該当しない「その他目的食」に分かれます。[2]

  • 総合栄養食:毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養素的にバランスのとれた製品
  • 間食:おやつやスナック又はご褒美として、限られた量を与えることを意図したペットフード
  • その他目的食:「総合栄養食」及び「間食」のいずれにも該当せず、特定の栄養の調整又はカロリーの補給、あるいは嗜好性増進などの目的を満たすもの、更にはペットフード又は食材とともに与えられることを意図したもの

3. ライフステージ別では更に2区分に分かれ整理できる

ライフステージに応じた特有の栄養要求にあわせて最適に供給するという考え方は、最近になってようやく浸透してきた概念です。全生涯用フードは、発育期の栄養要求を満たすように組成させているので、シニアに与えると栄養が過剰になってしまいます。

エネルギーを各ライフステージにあわせて適正に摂取させることが大切です。過剰なエネルギー摂取は、適正に摂取した群と比較すると寿命が短くなるということが研究により明らかにされています[4]

3-1. 年齢による区分〜年齢別のフード

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© Liliya Kulianionak / Shutterstock

犬はライフステージのそれぞれによって栄養要求量が違っています[3]。「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則」に定められている成長段階は栄養要求量の高い順に以下のように分類されます。

  • 妊娠期/授乳期:生後4週齢前後までは母乳や代用乳
  • 幼犬期/成長期又はグロース:生後8週齢までは離乳食、1歳まではパピー用
  • 成犬期/維持期又はメンテナンス:1歳から6〜8歳前後は成犬用、6〜8歳以降はシニア用

品種差はあれども生後1年から1年半で成熟するといわれていますので、1歳以降はフードを切り替えるということで問題はなさそうです。一方で寿命については品種によって異なります。7歳を絶対年齢とみなさず、品種の平均寿命の半分の年齢に達した頃を高齢とみなす、として区分しても良さそうです。

ペットフード・ペットビジネスの動向』(p103)には、「ある調査によると、体重
9kg以下の犬の老齢と考えられる年齢は11.48±1.85歳、中型犬(23kgまで)は10.90±1.56歳、大型犬(41kg)までは8.85±1.38歳、超大型犬(41kg以上)は7.46±1.94歳」という記述があります。

3-2. 年齢以外の区分〜機能別フード

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© Liliya Kulianionak / Shutterstock

品種、性別および不妊処置の有無、活動レベルとストレス、環境要因、繁殖状態といった軸による区分ができます。などがあります。フードは、「品種別」や「機能別」などとして、個体の状況に応じたフードが製品化されています。


このほか、商品に広く利用されている言葉として「プレミアムフード」というものがありますが、ペットフード工業会およびペットフフード公正取引協議会で明確な定義は定められていません。

分類だけをみても奥が深〜いことがわかってしまうドッグフードの世界。もしかして底なし沼に足を踏み入れてしまったのか?という気もしますが、がんばって探求しようと褌と気を引き締めております。


[1] 大島誠之介. (2012). フードの形態による分類. In 『ペットフード・ペットビジネスの動向』 (pp. 15–101). シーエムシー出版
[2] ペットフードの種類|一般社団法人ペットフード協会
[3] 池田冬美. (2013). 適正な健康管理. In 一般社団法人ジャパンケネルクラブ, 『愛犬飼育管理士教本 2013年版 (pp. 55–88).
[4] 坂根弘. (2012). ペットのライフステージ栄養. In 『ペットフード・ペットビジネスの動向』 (pp. 102–115). シーエムシー出版.

 

Featured image by Jaromir Chalabala via shutterstock

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