犬のキモチがわかるかも！米大学で開発されているハイテク・ハーネスってどんなもの？
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『カールじいさんと空飛ぶ家』に登場する犬の「ダグ」は、翻訳機搭載の首輪[1]をつけているんですよね。あれ、欲しい〜と思ったことはありませんか。
ワンコとお話しできたら・・・って願う方は多いと思います。
そんな夢を一歩先へ進める技術が、米大学より発表されました[2]。なんとハーネスをデバイスとしたコミュニケーション・システムです。
ワンコとあなたのコミュニケーションを仲介する’ハーネス’
犬語の翻訳デバイスにも、様々なものが発表されてきました。有名どころでは、犬の鳴き声を日本語に翻訳するバウリンガルなんていうものもありました。発想はユニークなんだけど、「それ、本当にうちのコが言ってること？」って疑問をもっちゃいますよね。
2014年10月、ノースカロライナ州立大学の研究者たちは、犬と人とのコミュニケーションを円滑にする一連の技術、Cyber Enhanced Working Dog (CEWP)を開発したと発表しました。これらを使えば、イヌとヒトとが双方向のコミュニケーションをできるようになるというのです。おぉ！期待高まる。
デバイスはワンコにつけるあの「ハーネス」です。見た目は普通のハーネスと変わりませんが、実は、カメラ、GPS、ガスセンサー、マイク、バイブレーションモニター、さらには（ここ大事）自動オヤツ給餌機能まで搭載した優れものなのです。
このプラットフォームの特徴は、交わされるコミュニケーションが双方向であるということにあります。イヌは主にボディランゲージを使ったコミュニケーションをするので、それ（ボディランゲージ）を遠隔地からでも把握できるようにしました。これで、ブルブルしたとか、心拍があがったなどの「イヌの声」を拾うことができるわけですね。
一方の「ヒトの声」を伝えるために搭載されたのが、スピーカーとタッチ機能を（ここではバイブレーション機能を使用）です。これによって、声とタッチによるコマンドをイヌに伝えることができるという訳なのです。
ハイテクハーネスは、イヌの動きだけでなく、身体の様子（心拍音、体温など）や感情（興奮、ストレスなど）、外的環境を遠隔地から確認することができます。こうして集めた情報は、すべて”BeagleBone Black”と名付けられたPCに集約され分析されるのだとか。
とってもハイテクなハーネスではありますが、付け心地は快適なのだそうです。
ハイテク・ハーネスの可能性
これらは基幹プラットフォームとしての役割を果たすものであり、使用状況にあわせてデバイスやアプリケーションを追加することでカスタマイズもできるということです。
We’re at the dawn of a new era here, where technology is going to connect us to our pets in ways we haven’t seen before by Dr. David Roberts
ー技術によってペットと私たちがつながる時代の幕開けだ
たとえば災害地での捜索やレスキュー現場なら、ガスもれといった危険な場所を検知できる外部環境センサー、カメラ、マイクなどを搭載するのです。また、お仕事犬のストレス測定にも利用できます。イヌ関連の専門職の方にとっては、イヌのストレスを和らげたり、健康状況を把握してQOLの改善や健康寿命の伸長にも役立てることができそうです。
試作品のハーネスは、重さは2キロ(4ポンド)ほどで、バッテリー寿命は8時間以上とのこと。装置の縮小と軽量化が次の課題だということです。軽くてつけやすくて、小型犬でも装着可能なんてことになれば「使ってみたい」という飼い主さんがたくさん現れるかもしれませんね。
テクノロジーの助けを借りてでもイイ！ワンコさんが本当に何を考えているのか、とにかく知りたいと思うのです。ワンコも「何考えてるんだ、ニンゲン？」って思ってくれているのかな？
h/t to New Tech Aims to Improve Communication Between Dogs and Humans | NC State News
[1] カールじいさんの空飛ぶ家 – Wikipedia
Featured image by Alisen via shutterstock
