【イヌアニメ】お留守番犬の孤独な胸の内”A Dog’s Life”〜線画で巧みに描かれるイヌのキモチ
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お留守番ばかりの毎日を過ごす、孤独なワンコを描いたアニメーション。飼い主さんの注目を集めようと、必死にアイディアを絞り出す犬の姿に、ちょっと胸が痛くなります。
制作したのはベルギーを拠点に活躍するイラストレーター兼アニメーターのPieter Vandenabeeleさん。通っていたアートスクールのファイナル・プロジェクトとして制作したこの作品は、国際的な賞にも選出されています。
キャリアガールの飼い主さんは常に忙しく、ワンコは孤独な日々を送っています。朝起きたら慌ただしく朝食をとり、着替えをした後は、ワンコと目を合わすこともなく出て行ってしまう飼い主さん。一人になったお留守番犬は立ち上がり、大きなため息をついてから、孤独と退屈な時間をやり過ごす工夫をします。
家には、ワンコがお留守番の時に気を紛らわすための沢山の”モノ”が用意されています。チェスをしたり、絵を描いたり、テレビを見たり、本を読んだり。でも、やっぱり思い出すのは飼い主さんのこと。そこでお留守番犬は思いつきます。「そうだ!オシッコすれば、話しかけてくれる!」
ナデナデされたり、笑いあったりしたい!というお留守番犬の切実な思いが伝わってきますよね。
どんなに沢山のオモチャがあっても、どんなに良いところに住んでいたとしても、欲しいのは飼い主さんの愛情とお外の刺激。そんな孤独なワンコの胸のうちを、アニメーションは可愛らしく、そしてちょっぴりほろ苦く、描いていきます。
さてこの犬アニメ、ストーリーも心に突き刺さるものなのですが、表現の仕方も工夫が凝らされている素晴らしい作品でもあります。使用されているカラーはベースのグレー系に加え、青と赤のみ。すべて手書きっぽい線画で描かれているところからは、可笑しさとともに暖かさも伝わってきますよね。
場面切り替えは殆ど行わず、ズームもズームアウトもなし。時間の経過や家の外などで起こる”動き”は、空間を区切って表現されています。「へぇぇ、こういう演出の仕方もあるんだ」と、感心させられました。犬好きさんはもちろんですが、アニメーターやイラストレーターさんにも大オススメしたい動画です。
それではお楽しみください。8分20秒の動画です。
A Dog’s Life from Pieter Vandenabeele on Vimeo
All images are from A DOG’S LIFE – short film — Pieter Vandenabeele
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