先日(2015年10月3日)、駒沢オリンピック公園で開催された「2015動物感謝デー in JAPAN “World VeterinaryDay”」へ行ってきました。
一日獣医師体験コーナー、動物ふれあいコーナー、ペットファッションショー、はたらく動物たち(災害救助犬や警察犬など)のデモンストレーションなど催しが屋外で楽しめるこのイベント。ペット用グッズや地域特産品の販売コーナーなどもあり、会場はたくさんの人間と動物で賑わっていました。
今年テーマは「動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い。」
公益社団法人 日本獣医師会が主催するこのイベントは、人と動物の共生、動物愛護思想の普及・啓発に寄与することを目的としたものです。今年のテーマは「動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い。」で、人間と動物の「健康」を軸とした展示や催しでイベント全体が構成されていました。
会場をぐるりと回ってみると、獣医師さんのお仕事に関するモノコトが、ざっくりとわかるような仕組みになっています。いつもお世話になっている獣医師さんは、動物の診療だけでなく、食の安全、感染症対策、環境保全など幅広い分野に貢献されているんですねぇ。いろいろ勉強になりました。
誰もが楽しく過ごせるイベント「動物感謝デー」
さてさて。「動物愛護思想の啓発」なんていうと、すごくお堅い印象を持ってしまうかもしれませんが、実際のイベントは違います。とにかく楽しい!参加団体も獣医師会や公的機関、大学等の教育機関、ペット関連団体、ペット用品メーカーと幅広く、さらに皆さん各々に工夫を凝らしているので、フラフラ歩き回るだけでも十分楽しめます。
お楽しみはもう一つ。動物たちと触れ合えることです。
参加団体でお仕事するアニマルズだけでなく、来場アニマルたちともご挨拶できちゃうのは、ペット同伴可イベントの醍醐味であります。会場に足を踏み入れると、まず目に入るのがたくさんのワンコたち♡ お散歩で挨拶する小型・中型犬に混じって、近所ではあまりお目にかかれない大型犬や超大型犬にも出会えます。もちろんワンコだけじゃなく、フェレットさんやヘビさんも飼い主さんと参加していました。
ペットの飼い主さんも、飼い主さんでなくても。小さいお子さんも、進路に悩む学生さんも。ペット関連事業者さんから、ただお腹のすいた人まで。
とにかく、誰もが楽しめるイベント。それが「動物感謝デー」なのです。
「人間と動物の共生」を目指す
ちなみにわたしが最も興味を惹かれたのが、メインステージで行われた「ペットと生きて健康 そして元気に長寿」という公益社団法人東京都獣医師会主催のトークセッションです。
登壇者は一般社団法人ペットフード協会 越村義雄会長、東京都獣医師会 安田辰巳理事、越智隆雄衆議院議員、そして一日動物親善大使の垣内りかさん。軸になる考え方をわたしの言葉でざっくりまとめてしまうと、「ペットとの共生は、動物を大切にしようという愛護の観点だけでなく、人にとっての効用という観点からも極めて重要」ということ。これを、各人の専門分野の視座で語るセッションでした。
皆さんご存知かもしれませんが、ペットと暮らしている飼い主さんは通院回数が減ることや、高齢者の孤独感やストレスを軽減させる効果があるなど、ペットとの暮らしは人の健康寿命を延ばすことが徐々にわかってきています[1]。こうした「ペットがわたしたちに与えてくれる良い効果」を、わたしたちのような事業者は草の根運動的に伝えようとしているのですが、認知を広げていくのはなかなか難しいこと。草の根も重要ですが、国や自治体、影響力のある団体などが音頭をとって大きな流れを生み出し、具体的な施策として取り組むのはとても重要だよなぁ〜なんてことを考えつつ、じっくりしっかりお話しを伺いました。
トークセッションでは、ペットとの暮らしが人の健康寿命を延ばすということに加え、アニマルセラピーの効果や重要性、さらには地域包括ケアシステムにペットも組み込みたいという構想にも言及がありました。「共生」「愛護」といった概念が、システムの中に組み込まれて自然な形で実現する。キラキラとした未来予想図に、動物好きとしては思わずときめきを感じてしまいましたよ♪
ちなみにセッション前のご挨拶は、三原じゅん子参議院議員でした!とか、ミーハーっぽく喜んでみたりも。
とにかく一日楽しんで、そして動物たちに「ありがとう」
10月に入ったというのに予想外に暑く、東京都心の気温は26.7度と体感的には完全に夏。同行したライチ記者(トイプードル)は、頻繁に休みを入れての取材となりました。
まぁとにかく、天候に恵まれていた今回のイベント。ステージを観たり、ブースに立ち寄ったり、災害救助犬に吠えられたり、日本を代表するセレブリティの柴犬まる氏にご挨拶したりと、個人的にもたいそう楽しんでしまいました。もちろん、お仕事としても充実しておりましたが・・・。
イヌのWebメディア運営という仕事をしている私ですが、どちらかといえばPCや人間を相手にすることが多く、たくさんのワンコと触れ合うことができるこうしたイベントはいわば学びの場。災害救助犬をどのように育成するのか、マイクロチップの確認をどのように行うのか、アニマルセラピーの活動をしているのはどんな人たちなのか。「現場」の様子をちょっとだけでも知ることができて、本当によかった。
今回で9回目となる「動物感謝デー」は、例年3万人近い来場者を集める大きなイベントです。でも、会場となる駒沢オリンピック公園 中央広場は広く、来場者が増えてもまだまだ余裕!参加したことのある方もそうでない方も、次回はご家族やお友達やペットの皆さんを誘って動物祭りを楽しんじゃってください。
誘ってあげた人には、絶対に感謝されると思いますぜ!
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] 笑顔あふれる、 ペットとの 幸せな暮らし。 – 一般社団法人ペットフード協会
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