the WOOF専属ライター犬、ライチがお届けする世界の犬ニュース。今日は、お肌のコンディション不良で病院を訪れた女のコ犬が、男のコでもあったことがわかったという内容です。
鼻先から肉球の先まで女のコ。でも…
This pug went to the vet with a skin condition – and came back with a penis https://t.co/NpGRKexF25 pic.twitter.com/M1NU5oeUCf
— Daily Mirror (@DailyMirror) May 6, 2016
驚きの事実を知らされたのは、イギリスに住む8ヶ月齢のパグのベラ(Bella)。お肌の治療のために訪れた病院で、その報はもたらされました。
クリクリしたお目目とフォーンの被毛が輝く美犬のベラ。獣医さんから見ても、あらゆる特徴は彼女が女のコであることを示していたといいます。しかし、彼女の身体の中には男性器が存在していました。通常だと卵巣があるべきところに睾丸があったことが、後の出術の際に判明しています。
お肌の治療なのに、そんなことわかっちゃうんだ!と、そっちの方にびっくりしましたが、担当したハウイット医師(Dr. Lizzie Howitt of the White Cross Vets in Coulby Newham)によれば、「どんな症状で来院した患畜についても、私たちは万が一に備えて一通りの健康診断を行います」とのこと。獣医さん、すごい!「ベラの身体を確認した時、ペニスのように見えるものがあることに気づきました。ただ、それ以外の外的特徴は全て、彼女がメスであることを示していました。そこで私たちは(飼い主に)去勢を勧めました」
手術では睾丸と子宮を切除。ペニスの摘出は複雑な技術を要するために、この時は行われませんでした。小さなペニスの切除は美容目的以外では不要のものであるらしく、ハウイット医師は「専門家に見せることもできますが、美容目的で手術を行う必要はないと思います」とGazetteliveに語っています。
「驚いたけれど、別に構わない」と飼い主
雄・雌として単純に分類できない状態は、間性や半陰陽と呼ばれ[1]ます。”両性具有”という言葉で表現する方が一般的なのかな。犬にも存在するようですが非常にまれで、原因は多様で診断も難しいようです。
さて、ベラに話を戻します。術後の回復が早かったベラは、すぐに家に戻って元気に生活しているとのこと。”特別なワンコ”の飼い主であるトレイシーさん(Tracy)は、「とてもびっくりしたけれど、全然構わないわ。ベラを育てたブリーダーにそのことを告げた時、彼らは真摯に受け止め返金するって言ってくれたけれど、ベラを戻す気なんてない。ベラは可愛いし、一緒にいることは喜びだもの」と語ったそうです(Gazettelive)。
犬の神様からもらった”特別なプレゼント”は無くなってしまったけれど、飼い主さんにとってはいつまでも特別なパグであり続けるとライチは思います。ところで、お肌の調子は良くなったのかなぁ。どうなんだろうね。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] 谷健二, 浜地雄大, 原口友也, 小田康喬, 奥田優, 水野拓也, … & 田浦保穂. (2011). SRY 遺伝子陰性 XX 雄のフレンチブルドッグの 1 例. 日本獣医師会雑誌= Journal of the Japan Veterinary Medical Association, 64(1), 61-64.
Featured image from Pug Bella went to the vet’s with a skin condition – but no-one expected what happened next! – Gazette Live
変なオモチャには変な動きで対抗だ!小さいけど勇敢で好奇心旺盛なパグ【動画】 | the WOOF
世界中で常に高い人気を誇るパグ。つぶれ気味の顔立ちだけでなく、動作や仕草もユニークな伴侶犬です。 攻撃的なところはほどんどなく、性格も良くて遊び好き。吠えることが少なく、被毛の手入れも比較的簡単なところも人気の秘密なのかもしれません。