読書犬「ぐり」はこれを観る！『キューティ・ブロンド』～超前向きブロンド女性の奮闘記

by 菅原然子

本・映画・テレビ 2015.09.10

皆さんこんにちは！東京に住んでいるパグ犬のぐりです。今日は観終わった時に爽快な気分になれる、とっておきのDVDを紹介しますね。

※ トップ画像のかわいいチワワさんは、映画に登場するブルーザーとは別のコです。でも、かわいいね！

主人公のパートナー、チワワもキュート！

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ミュージカルのパンフレットの表紙に　© Yumi Ang / Flickr
タイトルは『キューティ・ブロンド』（2001年　監督ロバート・ルケティック、主演リーズ・ウィザースプーン）。だいぶ前に公開された映画なので、「そういえばそういう映画あったね」という方もいらっしゃるかもしれません。

この映画、犬が主役ではないのですが、主役のエル・ウッズ（リーズ・ウィザースプーン）がブルーザーという名前のチワワと常に一緒にいるので、目が離せないのです。チワワって目がくりくりしてて、かわいいですよね～　僕も同じマンションにマロンちゃんっていうチワワの友だちがいるんだけど、まん丸の目に吸い込まれそうになるもの。

主人公の友人の犬、ブルドッグも見逃せない

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ともだち！　© Viorel Sima / Shutterstock

物語は、カリフォルニアからスタートします。ロサンゼルス市立大学に通い、女子社交グループ“デルタ・ヌウ”の会長も務めているエルは、ある日恋人ワーナーから衝撃の告白をされて意気消沈。ワーナーを追って自分もハーバード・ロー・スクールへ入学することを決意し、実行します。もともとはファッション・ビジネスを専攻していたエル。ブランドにとても詳しく、自身もおしゃれ。髪の毛は生まれつきのブロンドですから、ハーバードでも目立つ目立つ。そんな外見も手伝って、大学生活では辛い目に遭いますが、へこたれません。

エルのすごいところは、こうと決めたらとことん努力するところ。そして、自分のスタイルを貫くところ。その二つが合致して、物語の終盤では、あるきっかけでかかわることとなった難しい裁判で、力量を最大限に発揮します。

エルのパートナーであるチワワのブルーザーは、喜怒哀楽を全身で表現する飼い主にいつもそっと寄り添い、見守り、元気を与えています。そしてこの作品にはもう一匹、最高のワンコが！それは、ハーバード大学近くのヘア&マニキュア店の店員で、エルの心の友となるポーレット（ジェニファー・クーリッジ）のパートナー、ブルドッグのルーファス。登場時間は短いのですが、存在感があるんです。あ、ブルドッグが好きな人ってわりと鼻ペチャ犬全般に愛情を感じやすいのかな？僕はパグだけど、飼い主さんはフレンチブルもブルドッグも大好きなので、この映画でそれほどたくさんは登場しないのに、ルーファスの登場に大興奮してましたよ(笑)。

続編にはさらに多くの犬が登場

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エル、助けて！のイメージ　© weboneplus / Shutterstock

さて、犬好きの皆さんには、この作品の続編である、「キューティ・ブロンド2／ハッピーMAX」（2003年）もぜひ見ていただきたいです。なぜなら、この続編はテーマのひとつが動物愛護で、特に化粧品開発などでの動物実験を禁止しようと、法律をつくることにエルが奔走します。

きっかけはブルーザーの母犬を探したところ、お母さんが動物実験台にされそうになっていたから。エルはこの母犬を救い出す策を考えるのですが、そこがロー・スクールで学んできた女性、1匹の母犬だけではなく、実験台にされている、またされようとしている動物すべてを救うためにはどうしたらいいか、それには動物実験禁止の法律を作ればいい、と思いつくのです。

そして舞台はワシントンへ移ります。米国の法律をつくる現場が出てくるので、シリアスな場面もありますが、そこはエルのキャラクターで、最後は議会までをも見事に「エル色」に染めてしまいます。また、犬も多種類、たーくさん登場します。ブルーザーがいつも散歩している公園ではちょっとした出会いもあり…その出会いがエルにとっては法案成立のための大きなきっかけになるのも見どころです。

ブルーザーのファッションも注目ポイント。おしゃれなエルはパートナーのファッションにも気をつかいます。だいたいいつも、エルの服と何かが共通な服や帽子をブルーザーも身に付けているのです。僕はほとんど服を着ないのですが、ブルーザーの衣装は「かわいいな～」と思いました。

1人の女性が自分を信じて突き進む物語ですが、そこには恋人、友人、仕事のチームメイトなど、さまざまな結びつきが見事に織り込まれています。時には裏切られ、大打撃をこうむるのですが、最終的にはそれをも覆してしまうエルのポジティブ思考と実行力には感服します。僕個人としては、エルとブルーザーのパートナーシップもさることながら、エルがヘア&ネイル店で出会って友人となったポーレットとのつながりが素敵だなと思いました。人を外見や属性で差別するワーナーと、見かけではなく、その人自身のもつものを大事に尊重してつながるエルとの違いを浮き立たせているようい思いました。

なんだか元気が出ないときなんかに見ると、ほんと、ハッピーな気分にさせてくれる物語です。ぜひご覧になってみてください！