パンは、犬に与えてもOKな食べ物です。しかし栄養分は少なく、肥満の元になる炭水化物や砂糖は多く含むという、取り扱い注意の食べ物でもあります。
今日は、犬たちの大好物であるパンについてのお話です。与える時の注意すべき点やちょっとした小ネタをまとめました。
この記事にはこんなことが書いてあるよ!
与えてもOK。ただし頻度も量も少なめに
パンを好む犬って、多いですよね。我が家の愛犬も、食卓にパンが並ぶと目の色を変えておねだりしてきます。
パンは犬に与えてもOKな食べ物。小麦アレルギーがない犬なら、白パンなどの小麦を使用した一般的なパンを食べても、特に大きな問題はありません。
ただ、パンからの栄養摂取はほとんど期待できません。白パンにはビタミンやミネラルが少なく、一方で炭水化物や砂糖を多く含むため、血糖値が高いワンコには危険な食べ物ですし、肥満の元にもなり得ます。与える際の前提として、愛犬が小麦アレルギーではなく、バランスの取れた食事を取っていて、十分に運動させていることが必要です。
毎日のトッピングやオヤツとしてパンを使うのは、お勧めはできません。与えるのであれば不定期に、ほんの少量を与えるようにしましょう。
犬には危険なパン
魅惑の食べ物、パン。与えるときは、以下の”危険なパン”ではないことを確認するようにしてください。これらを食べるときや保存する時は、犬たちの舌や肉球が届かないように十分に配慮しましょう。
- 焼く前のパン生地:犬がパン生地を食べると、胃の中で酵母が生地を膨らませ、胃を膨らませて血流にエタノールを放出し続けます。これにより、アルコール中毒の症状(元気がない、低体温、フラフラ歩く)を引き起こす危険があります
- レーズン入りのパン:ご存知のとおり、レーズンは犬には毒です。少量のレーズンでさえ、犬の身体に悪影響を及ぼします。レーズンパンが含まれていない端っこだとしても、与えるのは絶対にやめましょう。
- ガーリックパン:ガーリックも同様に、犬にとっては毒になる食べ物。人間にとって美味しいパンには、しばしばガーリックが含まれています。腹痛、嘔吐、下痢、衰弱や虚脱などを引き起こします
- ナッツ入りのパン:高脂肪のナッツを含むパンは、時に胃の炎症や膵炎を引き起こすことがあります
- ジャム・ピーナッツバター等を使用したパン:甘いペーストを乗せたパンは魅力的ですが、その中には犬には毒のキシリトールが含まれている恐れがあることをお忘れなく。原材料に何が含まれているか確認できないものは、安全を期して与えないようにする方が無難です
パン食が役立つ局面
「パンは繊維を多く含むから、胃腸の不調の改善に役立つ」と言われることがありますが、これはちょっと眉唾な説です。確かにパンは食物繊維を多みますが、それを理由にパン食を勧めるほど健康に良いものではありません。
一方で、パンが威力を発揮する特別な局面というのも存在するようなのです。PetMDは、(1)骨・針・串のように先の尖ったものを飲み込んだとき、(2)紐、糸のような線状異物を飲み込んだとき、(3)軽いお腹の不調のときにはパン食が威力を発揮する”かもしれない”としています。異物を食べた時ならば、パンが異物を包み込んで安全な胃腸管の通過を助けることがあるし、軽いお腹の不調であれば、不調の原因となるもの(例えば胃酸)を吸収して落ち着かせることがあるというのです。
もちろんパンを食べることが治療の代わりになることはありません。異物を飲み込んだことがわかっている時は、コンビニにではなく動物病院に走るべき。ただ、パンにそうした働きがある(かもしれない)ということは雑学的に知っておくのは良いことですし、楽しいものですよね。
犬たちが大好きなパンですが、残念ながら「オススメ食材」ではありません。安全なパンを選んで(全粒粉パンは比較的おすすめ)、ほんのたまに一口程度を与えるのが良いでしょう。
Featured image credit Don LaVange / Flickr
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