市販のドッグフードを買う時、あなたは表示されている成分をチェックしますか。
米調査会社”Reviews.com”がドッグフードに関する調査を行い、ブランドを信用するのではなく成分を見極めよう、と消費者に注意を促しています。
ベネフルの集団訴訟を受け、フードに注目が集まる
米カリフォルニア州では、今年3月、ペット用品大手のネスレ・ピュリナ社に対し、同社製品のドッグフード「ベネフル」を食べたイヌが病気になったり、命を落としたとして、飼い主が集団訴訟を起こすという騒ぎが起こりました。
訴訟を提起したのは、カリフォルニア州在住のフランク・ルシドさん。3匹の犬にベネフルをピュリナ社の「ベネフル」を与え始めましたが、1カ月後には3匹すべてが重篤な症状を引き起こし、うち1匹が臓器不全を起こして死亡したというのです。現段階では、ドッグフードと関連づける死因は分かっていませんが、「ベネフル」に含まれるプロピレングリコールとマイコトキシンが潜在的原因ではないかと疑われています。
米では大規模なドッグフードの成分調査が行われた
商品やサービスなどの調査を行う”Reviews.com“は、こうした騒動を受け、米研究者や犬専門家からなる調査チームを組成し、イヌの飼い主やドッグフード業界などへの聞き取り調査、および115ブランド2223商品(food formura=食品処方を「商品」と訳しています)についての成分調査を行い、サイト上で発表しました。
この調査によれば、彼らが設定した基準を満たしているのは、2223商品(食品処方)のうち125となり、ブランドでは調査した115のうち27となったそうです。
サイトでは、ブランドを信用するのではなく、安全な原材料を選ぶことが重要であると強調しています。
Review.comが示すダメな原材料とは
安全な原材料をどうやって見分けるのでしょうか。サイトによれば、まず「ダメなもの」を特定すること、そして良い原材料についての知識を理解を駆使して「与えるべきフード」を選定することを勧めています。
The first step in choosing the best dog food for your pet is to identify the bad ingredients in dog food.
良いドッグフードを見つける第一歩は、ダメな原材料を特定すること
避けた方が良い原材料および栄養素は以下のとおりです。
- BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、エトキシキン、プロピレングリコールなど、脂溶性の有機化合物。酸化防止で使用される食品添加物
- 肉、肉粉、その副産物
- とうもろこし、小麦、大豆、ビートパルプ
- 玉ねぎ、グレープ、ニンニク、アボカド
オススメの原材料および栄養素は以下のとおりです。
- 魚、トリ肉、牛肉、卵、レバー
- オート麦、キヌア
- オメガ3脂肪酸、グルコサミン&コンドロイチン
- 認定オーガニック
- ビタミンCおよびE
- スイートポテト、マメ、ニンジン
個体によって必要な栄養素は異なる
タンパク質は重要ですが、高齢や肝臓疾患を抱えるイヌには低タンパク質の食事の方が良いのです。栄養成分がたっぷり含まれているといわれるものだとしても、これをただ闇雲に与えるのではなく、それぞれのワンコに必要な栄養素を与えなければならないのです。
ワンコだって生きています。年齢、身体の大きさ、運動量、健康状態によって必要な食べ物は全く異なるのです。もっとも良いのは、かかりつけ獣医さんに栄養についての指導を受けることですが、それ以上に大切なのは、飼い主さん一人ひとりが、無理のない範囲でワンコのお食事にも気を配ってあげることではないかと思います。
h/t to Best Dog Food Reviews and Ratings of 2015 – Reviews.com
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