インターネットを使えば、大学の授業だって受けられちゃう。
海外の有名教授の講義でも、あるいは犬に関する専門的な内容だとしても・・・。えぇ!そうなの?と思った方、そうなんです。なんと米デューク大学のヘア(Brian Hare)准教授がインターネット上で、「犬の感情と認知」というコースを提供しているんですよ。
コーセラ(Coursera)という学びの場
このコースを提供しているのは、オンライン教育を提供する教育技術の営利団体コーセラ(Coursera)。世界中の多くの大学と協力し、それらの大学のコースのいくつかを無償でオンライン上に提供しています[1]。
登録はとっても簡単。コーセラのページにアクセスしたのち、”Sign Up”をクリックして名前、メールアドレスおよびパスワードを登録するだけ。好きなコースを選択し、「参加する(Join Course)」をクリックすれば受講できちゃいます※。
※ 出席やレポートの提出など厳しい参加基準をもつコースのなかには、「申し込み(Apply)」を求められることもあります。
へア教授のコースも、このコーセラが提供するものの一つです。なかなか人気があるらしく、始まって2週間で1万人が登録を済ませたのだそうです。ちなみに受講は無料。修了証(Certificate)の発行が必要な方は、$49のお支払いが必要です。
英語で学ぶ「犬の感情と認知」
「犬の感情と認知」のコースは、犬が大好きな人たちが犬の心理について学ぶために設計されました。動物心理概論の入門的役割を果たすと同時に、ドッグトレーナーなどの専門家にとっての教育プラットフォームとしての役割を果たすことを目指しているそうです。講義の内容はデューク大学で行った講義の一部で、さまざまなトピックスの概要を動画で説明する形式です。
「このコースを通じて、犬がどのように感じ、どのように問題を解決しているかなどに関する最新の研究を知ることになります。知識を得ることで、犬好きのみなさんが観察や経験してきたことをより一層深く理解するのに役立てることができます」とへア教授は語っています。
このコースに限らず、オンラインコースの醍醐味は、チャットルームでの議論にあるようです。とはいえ、なんといっても英語ですからリアルタイムでの「チャット」は難しそう・・・。それでも、世界中の犬好きさんたちの疑問や考え方に触れることができるのは、とても面白い経験になりそうです。参考までに、コースを受講しているアメリカ人の割合は全体の半分以下、年齢は10代から年配者までと幅広いということです。
へア准教授のご専門は人類学。厳密には自分の専門分野でないにもかかわらず犬の研究をはじめてしまう人は結構いて、有名どころでいえばスタンレー・コレン氏(神経心理学の研究者、大学教授)などもその一人。まぁ、彼の場合は幅広い専門のひとつといってよいかもしれませんが。
まぁとにかく。ワンコ大好きさんに向けた専門的教育が安く受けられる場が日本にももっとあったらなぁ、と羨ましく思ってしまいました。
h/t to Duke professor offering free online course on dog psychology | USA TODAY College , 翻訳:鹿子
[1] コーセラ – Wikipedia
Featured image from courser – Dog Emotion and Cognition by Duke University