お料理にオリーブオイルを使うと、独特の風味を感じられて、とても気持ちが良いものですよね。

美味しくて体にも良いというオリーブオイル。これは何も人間だけが感じられる効果ではないのです。実はワンコたちにも良い効果をもたらしてくれるようなのです。

栄養を補うためのオリーブオイル

オリーブオイルオイルとは、オリーブの果実を圧搾して得られるオイルで、酸化されにくいオレイン酸（不飽和脂肪酸ーオメガ9系脂肪酸）を多く含んでいます。オレイン酸は悪玉コレステロールを減少させたり、胃酸の分泌が少なくする働きがあります。

オレイン酸は体内でもつくることができるため、犬の健康というテーマでよく話題にのぼる必須脂肪酸（オメガ3系、オメガ6系＝体内で生成できない）に比べると注目度は低いかもしれませんが、それでもワンコのお食事に適量を取り入れれば、良い効果を発揮してくれます。

オリーブオイルがもたらす良い効果

1.　ドライスキンの改善や健康的な毛ヅヤの維持に有効

『イヌの食事ガイド』（R.H.ビトケアン, 2000, 中央アート出版社）によれば、食事中に不飽和脂肪酸が欠乏すると、被毛がパサついたり抜け毛が起こったりするそうです。愛犬の皮膚が乾燥したり、毛にパサツキがみられたら、いつものフードに少量のオリーブオイルを加えてみてください。オリーブオイルは、ポリフェノール、ビタミンＥ、オレイン酸といった抗酸化成分を豊富に含有する植物性栄養素の良質な供給源であり、ドライスキンや毛のパサツキの改善に力を発揮してくれます。

2.　免疫力を高めるのに力を発揮

オリーブオイルには免疫力を高めるはたらくポリフェノール、カロテノイド、ビタミンEなどを豊富に含有しており、犬の免疫力改善にも効果があります。季節の移り変わりなど、気候や環境の変化がめざましいときは、少々の病原菌と戦えるように免疫系を強化しておくことが大切です。

3.　脳の健康維持（脳のアンチエイジング）にも役立つ

オリーブオイルは脳の健康によいことが、多くの研究からわかってきています。オリーブやエキストラヴァージン・オリーブオイルで発見されたポリフェノールの一種、オレオカンタールという成分が、アルツハイー病発症のリスクを低下させることが発表されていますし[1]、オリーブオイルを豊富に取り入れた地中海式ダイエットが認知症発症のリスクを低下させることがわかっています[2]。これらの結果から、愛犬にも脳の認知機能低下が起こらないようになるなどの効果が見られるのではないかと期待されています。

4.　なんといっても美味しいし、健康全般に有効

オリーブオイルは、脳や免疫系にとって効果があるだけでなく、犬たちが健康的に良い状態を保つことに効果があります。オリーブオイルは一価不飽和脂肪酸を含有しており、愛犬の心疾患や糖尿病の発症リスクを低下させる効果があるほか、オレイン酸を豊富に含有し、ガンの発症リスク低下にも寄与することが示唆されています。

どうやって使う、どのくらい使う？

・どのくらい使うのか

加熱調理をするときに、オリーブオイルを使用するというのはいかがでしょうか。オリーブオイルは加熱しても油が劣化しにくいそうで、加熱調理後も栄養価の補給につながるようです。

もちろん、いつものフードにちょっと追加してもOK。どのくらいの量を使用したら良いのかという質問には、「ほんの少量」という答えしか準備がありません。さまざまなソースを確認しましたが、「テーブルスプーン1杯（15ml目安）」から「5〜6滴」まで回答はさまざま。飼い主さんが様子を見ながら、少しずつ与えて様子を見ながら調整するのが良いと思います。

・注意すべきこと

参考までにテーブルスプーン1杯のオリーブオイルは120カロリー。一度に過度の（たとえばテーブルスプーン1杯を超えるような）量を与えると、軟便や下痢の症状を呈する恐れがあります。ウンチがユルいなぁと思ったら、与えすぎかもしれません。

また、油を使うときに全般的にいえることですが、油が愛犬の健康を助けるか、疾患を促進してしまうかは油の品質によって決まります。できるだけ有機原料でつくられたもの、新鮮なもの、遮光容器に入っているものを選択しましょう。

h/t to 4 Fabulous Benefits Of Olive Oil For Dogs – PetGuide, 翻訳：菅野順子

[2] Olive Oil May Help Prevent Neurodegenerative Diseases

 
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