【犬のことわざ・故事成語】人間関係、家、家族〜いつも一緒にいる犬だから

暮らし
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犬(狗)という言葉が使われている言葉って、思った以上にたくさん存在していますよね。”イヌコトバ、ヒトコトバ”では、愛するワンコたちが登場する言葉を、様々な形でご紹介していきます。

今回は、家・家族・そして他者との関係を表す諺(ことわざ)や故事成語を集めました。

本当に、仲が悪いの?犬と猿

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むしろニャンコとの確執に注目が集まる最近のワンコ image by Peretz Partensky / Flickr

仲が悪いといえば”犬と猿”。実際に犬と猿のソリが合わないということはないようですが、「人間の狩りに使われることも多い犬は、猿にとっては脅威である」という説、「高さの認識が苦手な犬にとって、高いところからものを投げつけてくる猿は苦手」という説など何やら色々な説があり、それなりに理由もあるようです。

犬猿の中といえば嫁と姑。嫁と姑犬と猿という言葉もあります。嫁と姑の間柄は、あの仲の悪い犬と猿のようなものだというたとえ。仲良くしてもいいのに…と私なぞは思ってしまうのですが。

犬と猿よりもっと仲が悪いなら、犬猿も啻(ただ)ならずという言葉で表せます。もうこの段階になると、一緒の場所で過ごさない方が良いのかも。みんなで楽しもうと集まっても、寄るとさわると犬のけんかという”会えばすぐに争いが起こるような間柄や集まり”と化してしまうかもしれません。

犬はご主人に似てきちゃうのは昔から?

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似てるかな、僕たち… image by llee_wu / Flickr

犬と猿のコラボは、人間関係を表す表現だけではありません。犬、猿も主人に従うという、人間に馴染んだ犬たちが飼い主の性癖を真似るという意味の言葉もあります。器用で人と同じような行動ができる猿と同じように、犬も(器用じゃないけれど)真似をするということで、犬猿コラボとなったようです。

自分と似た容姿の犬を飼いたがるのか、飼い主が自分の性格を反映させたしつけをするのか、理由はわかりませんが、仲の良い犬と飼い主はなんとなく似ている気がします。なんといっても犬は人につき猫は家につくというくらい、犬は人に懐いてくれるものですからね。新しい家に慣れるのは犬にとっても大変なことですが、絆を結んだ飼い主さんとの暮らしを優先するといわれています。

犬の義理堅さは孫をも凌駕する!?

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待ってるから。 image by Jörg Schubert / Flickr

義理堅いワンコたち。そんな習性を昔の人たちもありがたいものと思っていたのかな。孫を飼うより犬ころ飼えと、外孫飼うより犬の子飼えという諺があります。これは読んで字の如く、孫を飼うよりワンコを飼った方が良いという表現。孫が可愛いからと愛情を掛けても、後々孝行してもらえることは少なく、むしろ義理堅いワンコを飼った方がよほどいいよ意味の言葉です。孫をただ溺愛(できあい)するばかりの祖父母を戒める言葉だそうです。

外孫飼うより犬の子飼えに出てくる外孫(がいそん、そとまご)は、父系制の家族制度のもとで、他家に嫁いだ娘が生んだ子のこと。他家へ嫁いだ娘が生んだ子は、いくらかわいがっても後々頼りにならないから、むしろ義理堅いワンコを飼った方がマシということです。

孫に嫌がらせでもされたのですか?と聞きたくなるほど、孫への恨みを募らせている表現だなぁ…と。

犬も人も、子供のためには強くなれる

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お母さんが守ってあげる(けど、自分でも頑張れ) image by Bob Haarmans / Flickr

さて、趣を変えて感動モノを。乳狗虎を搏ち伏鶏狸を搏つという言葉。”にゅうくとらをうちふくけいりをうつ”と読み、「乳飲み子を育てる親犬は、虎をも恐れず向かっていき、ひなを抱いた鶏は、狸をも恐れず向かっていく」という意味です。犬も鶏も人間も、たとえ弱くても子供のためには強くなるということを意味しています。親の愛は強し!というのも昔から変わらないのですね。

今とは違う犬との関係

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垣根高くても、下から入るから! image by Damian / Flickr

さて、変わらないものもあれば変わるものもあるということで、昔と今の犬への愛情のかけ方の違いがよくわかることわざを二つほど。

犬馬の養いとは、犬や馬などの家畜を養うように、親を養う時も必要な面倒だけを見て敬う気持ちがないことをたとえて言う言葉。敬う気持ちなくしては、動物と変わりないよという戒めでもあるそうです。ペットも家族…という風潮の現代に生きる私たちには、ちょっとピンとこない表現かな。

そして、垣堅くして犬入らずということわざ。垣根が厳重だと犬が入ってこられないということから、家庭内が安定していれば、外から平穏が乱されることはないということを意味します。野良犬が跋扈していた昔と違い、侵入が恐ろしいのは犬ではなく人間の方ですよね。

大好きと言えば…伯母さん!?

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大好きだよ〜♡ image by philhearing / Flickr

さて、最後は人間関係とは全く関係のない雪は犬の伯母という言葉。ただ、家族関係である伯母さんが出てくるのでこの回に登場させました。

雪が降ると大喜びで雪の中を駆け回るワンコたち。その様子がまるで伯母に会った時に大喜びしているようだ、という言葉。なぜ叔母ではなく伯母なのか、叔父ではいけないのかなど疑問が残ります。

Featured image credit Alexey Savchuk / Shutterstock

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