今すぐ動物病院へ向かうべき10の症状 

健康管理
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この記事の後半には、「今すぐ動物病院に向かうべき10の症状」として、緊急を要する事態を列挙しています。

これらはすべての緊急事態を想定し、列挙したものではないことに注意をしてください。あくまでも一般的なものを列挙しています。緊急の処置を要する事態は驚くほどにたくさんあり、ときには緊急と判断できるような明らかな症状が現れないものもあります。

緊急性を確認する


念のために検査するよ! image by Joe Futrelle / Flickr

発作やけいれんを起こすなど、愛犬が明らかに緊急性の高い状態にある時は、誰もが迷わず病院へ急ぐことでしょう。しかし、明らかな症状が出ていないけれど心配だということはありますよね。何と言っても動物たちは、痛みや不快感を隠そうとするものです。

そんな時には以下の2つを。結局は「病院に連絡してね」っていうのがオチなんですけど。

・歯茎を確認する

歯茎は血液循環、酸素供給、ショック状態や出血等、愛犬の身体の情報を教えてくれる部位です。健康な犬の歯茎はピンクで湿っています。青みがかっていたりグレーだったり赤みが差している状態は、なんらかの健康上のトラブルを示していると考えましょう。

・獣医師に電話する

明らかではないが緊急事態でないとは言い切れない時には、動物病院に電話して状況を説明しましょう。何もしないで後で後悔するのなら、いま行動する方が良いのです。

今すぐ動物病院へ向かうべき10の症状


早めの処置が命を救う image by dr.r.lam / Flickr

★以下に列挙するのは、一般的に考えられる緊急事態のリストです。実際の緊急事態はこれに限りません。不安を感じときは、必ず獣医師に相談しアドバイスを受けましょう

・呼吸困難

呼吸ができなくなることは、死を意味します。呼吸困難は、肺炎、心不全、寄生虫、重度の貧血、胸膜の病気などの大きな疾患であることが少なくないのです。苦しそうだったり、呼吸がおかしい(変だ/変な音を出す/異物を出す)と感じたりしたら、すぐに獣医師に連絡しましょう。

・腹部が著しく膨らんでいる

愛犬が急にビール腹に…というのはちょっと笑えない状況で、すぐに獣医師に相談するべきです。もちろん、食べ過ぎでフードが膨張している可能性もありますが、特別で特殊な食餌に変えたのでなければ、腹水や胃拡張捻転症の恐れもあります。治療を行わず放置すれば心血管機能の低下により死に至ることもあるのです。落ち着きがない、パンティング、寝ていられないなどの症状を伴うなら、迷わず病院へGo。

・重度の嘔吐や下痢

犬が吐いたり下痢をするのは、比較的よくあること。とりわけ食餌を変えたときや食べ過ぎのとき、早食いや古いフードを口にしたときには、よく見られる症状です。しかし、嘔吐や下痢が頻繁で長く続き、さらに元気がなくなるようならば(例えば玄関でのお迎えがないとか、隠れているなど)獣医師さんに相談する必要があります。下痢や嘔吐は、胃腸管、膵臓、泌尿器や生殖器、肝臓などの臓器系の機能不全により引き起こされる可能性があります。そうでなかったとしても、度重なる嘔吐は脱水症状につながりますので、適切な処置は絶対に必要です。

・尿が出ないまたは重度の便秘

下痢や嘔吐など「出る」方面を見逃すことは難しいのですが、「出ない」方面は見逃しがち。少し注意が必要です。成犬で8時間以上にわたり排尿がない場合(子犬だともっと短い時間)、獣医師の診断を仰ぐべきです。また、排尿時に声をあげるときも同様です。尿道閉塞も考えられますし、感染症や腫瘍、脊髄病変など他の重大な疾患に起因するかもしれません。便秘も同じく、結腸の恐れと共に重大な疾患の現れである可能性があります。

・出血が続く

アクティブワンコなら、出血なんて日常茶飯事かもしれません。軽い外傷で、時間を置けば出血が止まるのなら、それほど心配することはないでしょう。ガーゼパッドなどで傷を覆い、軽く圧をかけて3分後に確認してみましょう。応急処置の後、何分経っても止血できないのなら、専門家の処置が必要です。外傷により血を失うことはもちろん、空気に触れても凝固しないのなら、他の病気の恐れもあります。

・歩けない、立っていられない

脊髄や脳など神経に関連する不調、重度の貧血や心不全、代謝不全などが考えられます。フラフラとしているようなら病院で検査を受け、問題の程度と原因をできるだけ明らかにするようお願いしましょう。意識を失ったときはもっと明らかなサインです。すぐに病院へ。

・発作が起きた

てんかんの持病を持つワンコさんで継続治療を受けている場合は、発作を起こすたびに病院へ行く必要はないかもしれません(良い獣医師の管理指導に従いましょう)。しかしそれ以外のワンコさんなら、発作を起こしたら必ず獣医師に診てもらうことが必要です。毒による場合や低血糖による場合、あるいは門脈体循環シャント
なども考えられます。痙攣のみで落ち着くこともありますが、意識消失や不随意運動、排尿・唾液分泌などを伴うこともあり、この場合は猶予ならない状態です。

・外傷や中毒

犬にとっての毒物に触れたり、口にしてしまったときは、安全のため必ず獣医師に相談をしましょう。他の動物に噛まれた(あるいは蛇に噛まれた、蜂に刺されたなど)場合、交通事故や落下事故の場合などでも、念のため検査を行うべきです。目に見える外傷や、犬の様子に異変が見られない時でも、体の中で不穏な物事が進行しているかもしれず、それは愛犬の命を脅かすものかもしれません。

・食事をしない、水を飲まない

季節の変わり目やフードを変えた時、食餌に手をつけないということはよくあることかもしれません。ただ、それが24時間以上続くようであれば、体の不調を訴えている可能性があります。水を全く飲まないのであれば、脱水症状により内臓の機能に悪影響を及ぼす恐れもあります。

・痛みがある(声をあげる)

いつもならソファに飛び乗る元気な愛犬なのに、今日は足元に寝そべって動かないとか、寝るために体をかがめようとしたら唸り声や叫び声をあげるなら、動物病院に行く準備をしましょう。喘ぎがあったり、足を引きずっているのなら、痛い苦しいの明らかなメッセージです。

Featured image credit Africa Studio / Shutterstock

緊急事態に直面したワンコを救え!大切な犬命を救うためにも日頃からの備えをしっかりね | the WOOF

病気や事故、災害など、愛犬が危険な状態に陥る恐れは日常生活に潜んでいます。 愛犬が緊急事態に直面したとき、最も大切なのは、 落ち着いて、飼い主さんができる対処を確実に行う ことです。 パニック状態で動物病院に連絡しても、情報が伝わりにくい場合があります。そして、そんな飼い主さんを見た愛犬が、いつもと違う状況を察知して「噛む」などの困った行動に出ることがあります。

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