愛犬たちの大好きなことといえば、食べること、遊ぶこと、そして寝ること!犬たちに幸せな生活を送ってあげることと、安心できる快適な寝床を確保してあげることは同義と言っても良いでしょう。
ところで皆さん、犬のベッドは清潔に保って今うすか?犬たちが大好きで手放さないからと言って、長い間洗っていないとか変えていないということはありませんか?
犬のベッドは、招かれざる客のたむろする場所。犬たちは、お外遊びの際に’仲良くなった’虫や菌を連れ込んで、一緒に過ごしているものです。
さて今日は、犬のベッドに潜む恐ろしい生き物のお話。どんな奴らが潜んでいるのでしょうか。
ノミやダニ
人間のベッドだってダニの温床ですからね。ワンコ達のベッドにも潜んでいない訳がないのです。しかも彼らは、他のワンコたちから’プレゼント’をもらい、それをベッドに持ち込むことだってありえます。目で確認できないからと言って安全ではありません。目に見えない大きさの卵や幼虫が潜んでいることもあり得ます。
白癬
白癬とは皮膚糸状菌という真菌(カビ)によって生ずる感染症。水虫は足に発生する白癬のことです。
犬にも白癬を患うことがあります。白癬の近縁にあたる皮膚糸状菌が被毛や皮膚に寄生することで、脱毛や皮膚異常を起こすのです。白癬を発症すると脱毛、かさぶた、フケ、かゆみなどの症状が起き、剥がれ落ちた皮膚がベッドに付着することになります。つまり、皮膚糸状菌がベッドにたくさん落ちている恐れがあるのです。
回虫および鉤虫
恐ろしいといえばニョロニョロ。回虫も鉤虫も小腸に寄生し、犬の健康を脅かす恐ろしい存在です。子犬や免疫力の弱い犬が回虫に寄生されると、下痢や嘔吐、トキソカラ症などの症状を引き起こします。鉤虫は、小腸で成長し成虫になると、小腸粘膜に噛み付いて吸血し貧血をも引き起こします。
愛犬が回虫や鉤虫に寄生されていたら、犬のベッドには彼らの幼虫や卵が潜んでいるかもしれません。
サルモネラやリステリア
以前、記事内でお話ししたとおり、犬のマズルにはバクテリアやウィルス、たくさんの微生物で溢れかえっています。
犬たちは、サルモネラやカンピロバクター、そしてリステリアなど、食中毒を起こす細菌を保菌していることがあります。しかし、幸か不幸かお腹を壊すなどの症状が出ないため、私たちには保菌しているか否かがわかりません。
米連邦防疫センター(Centers for Disease Control and Prevention)は、動物との接触後に適切な衛生行動を行わなければ、動物由来感染症になる恐れがあるとしています。リスクを減らす行動として、手洗いや犬に顔あたりを舐めさせないことに加え、犬のベッドを定期的に清潔にすることを勧めています。
犬と一緒に生活している以上、汚れや雑菌などを完全に除去するなど不可能です(犬と暮らしていなくても無理だすが)。あまり神経質になるのも辛くなりますし、雑菌などをゼロにするのは不可能ですが、繁殖を抑えることは私たちにもできることです。
定期的に(理想は週1回)ベッドを清潔にすること。ベッド購入の際には、洗濯についての注意書きをしっかりと読むこと。菌は高熱に弱いので、高い温度のお湯で丸洗いできるもの、そして乾燥機にかけられるものは良い選択です。
image by TheGiantVermin / Flickr