いつだって若々しくいたい。フレッシュで明るい印象を与えたい。そんな私たちの願いを叶えてくれるものの一つに、可愛いパッケージが魅力的なコスメ用品があります。
私たちに元気を与えてくれるコスメ用品ですが、中には愛犬の元気を奪う成分を含むものがあるのです。
1. 人間用のボディソープ
人間用ボディソープの多くには、犬には毒となる界面活性剤が含まれており、犬の目に過剰な刺激を与えたり、胃腸に問題を引き起こすことがあります。人間のボディソープの使用の有無に関わらず、シャワー後に過剰な唾液分泌や嘔吐、下痢があるときは、早めに獣医師の治療を受けてください。
2. マウスウォッシュ・歯磨き粉
犬には毒との悪名高いキシリトールが含まれています(キシリトールは人間には毒性はありません)。ガムやキャンディ、咳止めシロップ、ミント、うがい薬など、私たちの息を綺麗にする商品は、犬たちの肉球が届かない場所にしまっておきましょう。キシリトールは犬にとっては極めて有毒で、少量でも血糖値を大きく下げる代物です。嘔吐、衰弱、ふらつき、元気がないなどの様子が見られたら、すぐに動物病院に走りましょう。発作や昏睡状態を待つ必要はありません。
3. ヘアムース
髪の毛をサラサラにしたり、形を整えたりするのに便利なヘアムース。犬には毒の酢酸、硫酸アルミニウム、塩酸、硫酸などを含んでおり、皮膚を通じて吸収されると組織の損傷を引き起こす恐れがあります。成分を吸収した場合、皮膚や口腔内の潰瘍、嘔吐、腹痛、咳、よろめきなどの症状を呈します。犬の手先は器用なもので、ムース缶をいじってしまい口に入れることは十分にあり得ます。愛犬の毛型を整えるために人間用のヘアムースを使うのは絶対にやめましょう。
4. エッセンシャルオイル
エッセンシャルオイルは天然のものですが、自然のものだからといって適当に使用するのはNGです。人間には幸福感を与えてくれるアロマテラピーですが、動物における使用効果や毒性、有効性についてはまだはっきりとはわかっていません。原則として、口から与えることや食事に混ぜること、皮膚に直接使用することは絶対にやめましょう。
5. ステロイドクリームや軟膏
皮膚の治療に用いられるステロイドクリームは、犬が摂取すると嘔吐や下痢、パンティング、喉の渇き、排尿の増加を引き起こします。様々な用途(水虫、オムツの発疹、擦り傷など)に使用される軟膏にも、犬が舐めると嘔吐や下痢の原因になる成分が含まれています。愛犬の皮膚疾患に治療にあたっては、必ず獣医師の処方による薬を塗布するようにしましょう。
6. マニキュア・除光液
マニキュアには、トルエンやホルムアルデヒド、ジブチルフタレート(DBP)を含む商品があります。Helthy Petsは、「毒性を含まない」と記載されている商品7つをテストしたところ、5つの商品から化学物質が検出されたことを伝えています。マニキュアを落とすための除光液にはアセトン(犬の皮膚や粘膜、肺の問題を引き起こす)が含まれていることが多く、やはり危険です。愛犬を苦しめるリスクを冒してまで、犬にマニキュアを塗る理由はありません。
7. 人間用日焼け止め
日焼け止めには紫外線防御剤(紫外線散乱剤、紫外線吸収剤)が含まれています。塗った時に肌が白く見えるのは、酸化チタンや酸化亜鉛といった鉱物由来の成分によるもので、これが犬に消化管を刺激します。犬が一定量をペロリした場合には、数時間断続的に嘔吐する事態に発展することもあります。このとき通常は元に戻りますが、血便が出たり吐瀉物に血が含まれることもあります。嘔吐が続くようならば、心配するより前に獣医師に相談をしましょう。
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犬が食べると毒になるものリスト2015(米ASPCA)〜第1位は人間用市販薬 | the WOOF イヌメディア
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA: The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals)は3月3日、”犬が食べると毒になるものリスト(the Top Pet Toxins of 2015″を発表しました。 2015年に寄せられた相談件数のランキング これ、食べるから image by Krista Piper / Flickr このリストは、ASPCAの内部組織であるアニマル・ポイズン・コントロール・センター(APCC: Animal Poison Control Center)に寄せられた相談を、件数の多い順に並べたもので、毎年この時期に発表されているものです。