犬のインフルエンザについて知っておきたい3つ+1つのこと

健康管理
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毎年この時期になると気になるのがインフルエンザの流行のニュース。どんなに注意をしていても感染するときにはしてしまうもので、心配ですよね。

ところで、犬にもインフルエンザがあるのはご存知ですか?昨年、the WOOFでも米国での感染拡大に関するニュースをお伝えしています。

どうやら今年も、米国で犬のインフルエンザが拡大しているようです。INQUISITOR紙は26の州でインフルエンザの感染が確認されたと伝えています。

インフルエンザについて知っておくべき3つ+1つのこと

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illustration by studioworkstock / Shutterstock

犬のインフルエンザ怖い!と思ったアナタ、安心してください。そして、この4つは覚えておいて。

  • 日本では犬のインフルエンザの発症の報告は、現在のところない(2016年2月現在)
  • これまでに犬から人への感染例は報告されていない
  • 感染したすべての犬が死に至るわけではない。ただし子犬と老犬は注意が必要

あ、それから「ヒトのインフルエンザは犬に感染するの?」という問題も気になりますよね。ヒトのインフルエンザの他の動物への感染はこれまでのところ確認されていません。この事も覚えておきましょう♪

アメリカ獣医師会によるFAQ’s

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illustration by Johavel / Shutterstock

この流行を受け、アメリカ獣医師会が犬のインフルエンザに関するFAQを発表しました。おそらくこれが、今最も整理された犬のインフルエンザの資料と思われます。ここで掲載するのはthe WOOFによる抄訳です。

・犬のインフルエンザとは?

犬のインフルエンザウイルスには、H3N8株、H3N2株があることがわかっています。H3N8はもともと、ウマインフルエンザですが、イヌ同士の感染も確認されるようになりました。H3N2はアジアで大流行し、一挙に知られました。アメリカでは、昨年4月に初めてイヌへのH3N2感染が報告され、H3N8は2004年に報告された症例が最初です。

軽症:軽く湿った咳が10〜30日ほど続く。眠気、食欲不振、熱、さらにクシャミ、目が潤む、鼻水といった症状が観察される。ケネルコフのような渇いた咳をする個体もいる。

重症:40度〜41度の高熱。呼吸が苦しくなるなどの肺炎の兆候を呈する。

・すべての犬がインフルエンザにかかるのか?

(まだデータが揃っていないという前置きがあり)年齢や犬種に関わらず、ウィルスに触れた犬は感染し、そのうちの80%が発症するとのこと。ただ、多くは軽症だそうです。

・死に至ることはあるのか?

犬のインフルエンザがひどい肺炎を引き起こした場合には死に至るケースもありますが、死亡率は10%以下だそうです。ほとんどの犬は2〜3週間で回復します。

・現在どこで感染が報告されているか?

米国ではこれまでに、40を超えるの州で感染が確認されています(1000匹以上)。アジアでは、韓国、中国、タイでの感染がわかっています。

・ワクチンはあるのか?

米国では複数の抗H3N8ワクチンが承認されています。

・ヒト、そしてほかのペットや家畜への感染は?

ヒトへの感染は確認されていません。また、猫、フェレット、馬へのH3N8型の感染も確認されていないとのこと。ただし、H3N2型については、猫、ブタ、フェレットへの感染事例があるとのことです。

・どのように感染するの?

感染した犬のくしゃみや鼻水などの飛沫に直接触れることや、汚染されたモノを介して感染します。よって医師会では、犬の飼い主に咳やくしゃみなどの症状が出ている時は、犬同士の集まりへの参加や犬の施設(ドッグラン等)の使用を制限するよう呼びかけています。

アメリカ獣医師会によるFAQ’s全文はこちら。翻訳に誤りなどを発見した方はこちらまでお知らせください!


この季節になると「犬もインフルエンザにかかるのか?」という質問が舞い込む編集部。安心してください、今のところ心配する必要はなさそうです。ただしウィルスの進化はご存知の通り凄まじく、これからどんな亜種が出現するかは誰にもわかりません。

今後もインフルエンザ始め、ワンコの敵となる病気には目を光らせていようと思う編集部でした。

Featured image from Javier Brosch / Shutterstock

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