飼養を放棄した飼い主、2019年まで動物の飼養を禁じられる(英国)

動物愛護・保護
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欧米のいくつかの国では、動物の飼養を適切に行わない飼い主に対して、法律に基づいて罰則を受けることがあることはご存知でしょうか。

飼い主責任を果たすことができない飼い主には、飼養禁止命令が出されることがあります。”動物が好き”なのに責任を果たさなかった人にとっては、この飼養禁止という決定は非常に辛いもののようです。

合計11年、動物の飼養が禁止された

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image by manhhai / Flickr

2008年にペットの飼養が禁止された飼い主が、処分に違反。期間が1年延長され、2019年まで飼養を禁じられる決定が裁判所で言い渡されました。

飼い主はイギリス北部の町ダーリントンに住むバーカー氏。2008年にRSPCA(英国動物虐待防止協会)によって飼い犬の放置が発見され、このために2018年までの動物の飼養禁止の決定を受けていました。飼養されていたジャーマン・シェパードは標準体重と比較して10kgほど痩せており、ノミだらけだったといいます。

処分を受けたバーカー氏ですが、この決定に従うことなくペットを飼ってしまいます。2012年から2015年までに行われた調査で、ウサギ、猫、金魚を飼っていたことが発見されました。このため行政機関は禁止期間の1年延長を決定、2019年まで処分が続くこととなったのです。

バーカー氏はこの決定に対して不服申し立てを行います。「非常に反省しているし、ここ数年で生活状況も良くなっている」から、飼い主欠格であるという決定は撤回するか、テスト期間を設けて欲しいというのがその主張です。また、飼養禁止を受けていることが就職活動の妨げになり苦しんでいるという点(バーカー氏は大学で心理学を学んでおり、ボランティア活動家でもある)という個人的事情にも言及したそうです。

これに対し裁判所はバーカー氏の飼養開始は時期尚早であるとし、禁止の期間が短縮されることはありませんでした。「(処分の根拠となった)法律は動物を守るためのもの。問題は彼女ではなく、動物たちが安全でいられるかということだ」

長期にわたる飼養禁止のケースは他にも

長い期間の飼養禁止の例は、これだけではありません。最近も、ロットワイラーの飼養を怠ったとして、飼い主がが10年の禁止命令を下されました。

犬は排泄物と汚れにまみれた室内に、水も食物も与えられない状態に置かれていたそうです。警察とRSPCAの職員が救出をした時、荒れ果てた室内の様子とひどい臭いに気分が悪くなったといいます。

このケースも飼い主は”動物好き”で、本人は「ペットのことを愛している。だからこそわざわざスペインから引き取った」「当時は自分自身が極度のストレス下に置かれており、飼育ができなかった」と主張しました。

行政機関は飼育放棄は問題としつつ、飼い主が職場を解雇された等の事情を斟酌し、意図的に虐待または放置したわけではないと判断。10年間の飼養禁止が決定されたものの、2年間の条件付き免責期間も設けられるという結果(処分は保留)となりました。ただし、この行政手続き等にかかった費用250ポンド(約41,000円)は、飼い主負担になるということです。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Darlington woman who misses company of animals told by court she can’t have a pet until 2019 (From The Northern Echo)
[2] This woman has been banned from keeping animals for 10 years after abandoning her dog in filthy house – Mirror On[3] 「動物福祉」最優先の米独英 犬との暮らしをより良いものに 具体的で細かいルールと罰則:sippo:朝日新聞デジタル

All images are from manhhai / Flickr

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