家庭で行う犬の便秘対策〜予防とケア

健康管理
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何日も便が出ない状態は、とても不快なものです。犬も、出すものを出せないと、ウツウツと元気がなくなってしまいます。

あなたの犬は便秘?病院に行くべきなの?

Husky puppy poop

photo : Kittichet Tungsubphokin/ shutterstock

犬の便秘はいつからでしょう。1日に複数回の排便がある犬ならば、1日出なくても犬は苦しさを感じることでしょう。

出ない状態が2日以上続くなら、目配りをしなければなりません。また、便は出るが硬く排便困難な様子が見られたり、乾燥したボロボロの糞しか出ないときも、便秘と呼んで差し支えありません。

まずは危険レベルを判断しましょう。犬が以下のような状態なら、非常に危険です。動物病院に連れて行き、便秘の治療と共に他の病気の可能性がないか検査をしましょう。

  • 問題が5日以上続いている
  • 便に血や粘膜が混ざっている
  • 1日か2日で排便があるが、再発した

上のような危険レベルにない場合にはでも、普段はスポコーンと排便する犬が一つのウンチも落とさないときは、念には念を入れて動物病院に相談の電話を入れてみましょう。

これより軽い場合、たとえば「排便はあるが時間がかかる」とか「いつもより便が硬い」など兆候がみられるときには、様子をみまもると共に家でのケアを試みましょう。薬や道具は使わずに、生活や口にするものに少し工夫を加えるだけです。

犬の便秘の原因

Yellow labrador lying

photo : Jaromir Chalabala/ shutterstock

我がコの状態に合わせたケアをしてあげるためには、まずは犬が便秘になってしまった原因を探ってみることです。食事や生活スタイルを振り返り、工夫を少し加えてみましょう。苦しむ愛犬を助けることにつながるかもしれません。

一般的な便秘の原因としては、次のようなものが考えられます。

  • 繊維質不足
  • 水分不足
  • 運動不足
  • ストレスまたは不安
  • 消化管に詰まった異物(毛玉、石、布地、骨、土、おもちゃ、植物など)
  • 手術や薬物療法による副作用
  • 寄生虫
  • 股関節または骨盤障害による糞便中の疼痛
  • 病気(腸炎、前立腺肥大、腎臓病、腫瘍、神経学的な問題、ホルモン障害)

家庭でできるのは、繊維質不足、水分不足、運動不足の改善・解消、ストレスまたは不安になるような原因を排除・改変することです。

病気や怪我が原因の場合は、投薬や浣腸、肛門への刺激などが必要になるかもしれません。その場合でも獣医師の診断と指示・指導なしで行うのは絶対にNGです。

家庭での便秘犬ケア

Golden sausage dog drink water

photo : Diana Elfmarkova/ shutterstock

家庭でできる便秘犬のケアです。便秘犬にしないためにも気をつけておきたい点を網羅しました。

1. 肛門周りを綺麗にする

肛門周りに毛や汚れは、排便困難の原因になります。暖かいお湯を使って、優しく洗ってあげましょう。また、周りの毛は便に絡まない長さに揃えておきましょう。

2. 水の摂取量を増やす

脱水は犬の便秘の原因となることがあります。犬が常に新鮮な水を飲むことができるように、ウォーターボウルを複数置くなど工夫しましょう。普段の食事がカリカリの犬なら、食事にスープや水を加えたり、フードをウェットに変更するのも効果的です。特にシニア犬は、脱水に対する感受性が低くなっています。普段から十分な量の水を飲んでいるかを確認し、脱水状態に陥らないように注意をしましょう。

3. 運動量を増やす

適度な運動は、胃腸管の正常な活動が促進させます。美味しい水を持参して、犬と一緒に散歩に出かけましょう。途中で水飲み休憩を挟んだら、ちょっと駆けっこしてみたり、階段を駆け登ったりしてみましょう。急激に運動量を増やす必要はありません。

4. 繊維摂取量を増やす

繊維は便秘の治療薬。予防薬でもあります。しかし、急激に大量の繊維を摂取することは鼓腸の原因になりますし、水分摂取が十分でなければ更なる便の詰まりの原因になります。食物繊維の追加は、少量で始めて犬の状態を確認しながら行う必要があります。ニンジンやカボチャは、便秘改善のために追加される野菜の代表です。サプリメントの活用も効果があります。獣医師に相談してみましょう。

5. ストレスのない環境をつくる

犬にとって心地よい環境をつくってあげましょう。犬がくつろげるハウスは少し暗くて静かな場所に移動させたり、ストレスのかかるイベントなどヘは、人間だけで参加するというのも良いでしょう。お腹周りを優しくマッサージしてあげて、犬の心が落ち着かせてあげるのも良い方法です。


最後に、繰り返しになりますが、下剤や浣腸は動物病院か、獣医師の指導のもとで行いましょう。誤った使用は犬に悪影響を及ぼすことがあります。

重大な病気が便秘という形で現れることがあります。また、便秘を放置すると深刻な病気を引き起こすこともあります。たかが便秘と侮るなかれ。改善できなければ早めに、獣医師に助けを求めましょう。

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