水を飲んだ後の犬の咳き込み〜愛犬のカラダの中で何が起こっているのか?

健康管理
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ガブガブっと水を飲んだ後、ガフガフガフッと咳き込む愛犬。通じないとはわかっていても、思わず「もっとゆっくり飲みなさい!」と声を掛けてしまいます。

水を飲んだ後に咳き込む愛犬の身体の中では、一体何が起こっているのでしょうか?

咳は何によって引き起こされるか

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image by Kathleen Conklin / Flickr

犬の咳の原因は様々にありますが、ほとんどの場合は、咽喉や気管における感覚神経の刺激によって引き起こされます。

気管は、喉頭から気管支に分岐するまでの管状の器官で、軟骨、筋肉、および組織で構成されています。喉と肺との間に位置しており、常に空気の出入りができるよう潰れないように内腔が確保されていなければなりません。何らかの理由で空気の通り道に刺激を受けると、咳が誘発されます

刺激の種類は様々で、気道の異物、気管支炎、細菌性肺炎、心臓病、喉頭麻痺、真菌感染症、逆流性食道炎(人の胸焼けと同様)、食物アレルギー、寄生虫、腫瘍、およびその他の病気が含まれます。タバコ煙への暴露、新しい香水、新しい寝具やカーペットなどの環境要因も、咳を悪化させる可能性があります。気管の異常や心臓の問題が原因のこともあります。

水を飲んだ後の、特に心配しなくて良い咳

犬は水に舌を差し込み、これを後ろに巻き込むことによって、水を口の中に放り込みます。水を飲む時に咳き込む原因の一つは、放り込んだ水に勢いがつきすぎて喉頭内の敏感な組織を刺激するというものです。水を飲むたびに咳をするけれど、それ以外の時には全く咳をすることがない場合は、あまり心配をする必要はありません。

しかし他の時にも咳をするならば、ケンネルコフと気管虚脱、気管低形成が疑われます。

咳き込みから疑われる病気

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image by emodpk / Shutterstock

・ケンネルコフ(犬伝染性咽頭気管炎)

ガチョウの鳴き声に聞こえる、乾いた頑固な咳が主な症状です。数日で症状がおさまれば問題はありませんが、混合感染を起こすと肺炎へと移行する恐れがあること、くしゃみや咳で飛沫感染が広がることが厄介です。

水を飲んだ後だけでなく、高い声での乾いた咳が運動中などにも起こる場合や、嘔吐や無気力、発熱などが伴う場合は獣医師の診察を受けましょう。

・気管低形成

気管低形成(Hypoplastic trachea)とは、先天的に気管の形成が不十分で、本来の太さにならない病気です。鼻をつままれたまま息をするようなイメージです。ボストン・テリア、イングリッシュ・ブルドッグ、パグなどの短頭種にみられます。

この場合も、水を飲む時の咳き込みに加えて、いびき、鼻づまり、苦しそうな呼吸などの他の症状がみられます。軽度な場合は、そのまま見過ごされる程度のことが多のですが、加齢や肥満などにより症状が悪化することがあるので注意が必要です。肥満にさせない、飲食の時に楽な姿勢になるよう工夫するなど悪化させないよう日常生活の中での注意が大切です。短頭種は呼吸器の問題と向き合わなければならない犬たちですから、飼い主は日頃から愛犬の様子をよく観察し、気になることがあればすぐに対処できるように準備をしておきましょう。

・気管虚脱

比較的多くの犬種にみられる呼吸器トラブルです。気管が潰れて狭くなり、空気の流れが悪化した状態をいいます。

気管はCの形の軟骨性のリングでできており、その内側は繊維質で柔らかくなっています。気管が潰れると、この柔らかい部分が軌道に吸い込まれ起動が部分的に閉塞し、呼吸困難や炎症を起こします。

咳が続く、苦しそうに息をする、運動をしなくなる、安静にしている時にも咳をする、咳が連続するなどの症状が見られたら、早めに獣医師の診断を受けましょう。

飼い主にできること

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image by Sam Lavy / Flickr

水を飲むたびに咳をする犬なら、あまり心配することはないでしょう。ただし、少なくとも一度は獣医師に咳き込みについての相談をしておきましょう。また、飼い主の目から見て「いつもと違う」と感じるのなら、それは獣医師への相談が必要なタイミングです。いつも以上に注意をして見守りましょう。

愛犬の呼吸器が気になる飼い主さんにできることの第一は、体重の管理です。気管虚脱や気管低形成でも、減量が非常に有効だと言われています。また、環境の整備も重要です。興奮させすぎたり、暑すぎたりの環境は、呼吸器に問題のある犬にとっては過酷な環境と言えるでしょう。涼しくて空気の通りが良い場所で過ごさせてあげるようにすると良いでしょう。

柔らかい素材のハーネスに切り替えるのも良いでしょう。引っ張り癖のあるワンコさん(特にトイブリード)は、トレーニングと同時にハーネスへの変更を検討した方が良いでしょう。また、すでに症状が出ているワンコさんには、高さのある食器を使って無理のない姿勢で水飲みができるように工夫することも一考に値します。

Featured image credit Williams Partnership: Architecture, Inc. / Flickr

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