犬の胸やけ、胃のむかつき〜症状、対処法、心配すべきタイミング

健康管理
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犬も胃に不快感や胸やけ、吐き気を覚えることがあります。胃炎、胃のむかつき、消化不良などと言われる症状は、年齢に関わらずどんな犬種も経験する一般的な健康問題です。
ほとんどの犬は自然に回復しますが、24時間以上にわたり症状が続く場合は、獣医師の診断を仰ぐのが最善です。

胸やけによる症状

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Featured image credit Alexander Lemke / Flickr

犬の胸やけや胃のむかつきは、日常的に突然に現れます。症状は、周りからはよくわからないほどに微妙なものから、嘔吐や下痢のように非常に明白なものまで様々にあります。

正常で健康な胃腸は、静かでかつ効率的に消化プロセスを行い、適度な硬さを維持した大便を毎日1〜2回排出します。お腹から音がする、おならやゲップがある、便がゆるいなどの場合は、犬の体の中で何らかの消化器系の不調が起こっていると考えて良いでしょう。

胃に不快感を覚え犬は、涼しく暗い場所を横たわり、周囲への興味が失われ、元気なく落ち込んでいるように見えます。ぐったりして眠り続けるのが一般的な症状です。

ただ、中には明白なサインを見せる犬もいます。嘔吐、下痢、おなら、腹部に不快感(腹部を噛んだり舐めたり)、食欲不振、草を食べる、鼓腸(腹部にガスがたまる)、元気がなくなる、吐こうとするが吐けないなどの症状を呈する犬は、胃もたれに苦しんでいるのかもしれません。

症状がひどいか、他の深刻な病気が胸やけや胃もたれの症状として発現している場合は、痙攣、異常な臭気を発する、嘔吐物や便に血が含まれる、食事の際に呻き声をあげるなどが見られます。高熱を伴うこともあります。

胸やけや胃もたれの原因

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Featured image credit localpups / Flickr

胸やけ・胃もたれの最も一般的な原因は、食事に関わるものです。食べすぎ、早食い、食べてはいけないものを口にすることが、消化器に炎症を起こします。胃の炎症は筋肉の収縮を引き起こし、その結果として胃の不快感や嘔吐を生じるのです。

このほか、犬の細菌やウイルスによる感染、食物アレルギー、食生活の変化、虫刺されや外傷は、そして車酔いなども、胸やけ・胃もたれの原因になります。

あなたが嫌な出来事により胃もたれを感じるように、犬もストレスによって胃のムカつきを覚えます。分離不安のような深刻なものから、食事の変更や日常生活のルーチンの変化といった小さなものまで、様々な原因が考えられます。

ときには気候も、犬の胃に影響を与えます。暖かくなると食べ物に菌が繁殖しやすくなりますが、犬はこれらを口にすることにより、胸やけや胃の不快感を覚えるのです。

心配すべきはどんなとき?

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Featured image credit Abby flat-coat / Flickr

犬の胸やけ・胃もたれは一般的なものであり、すぐに動物病院に駆け込む必要のあるものではありません。症状が軽いものであれば、様子を見ながら自然治癒を待つのが良いでyそう。

嘔吐や下痢も、それが1回程度なら様子見で良いかと思われますが、この場合も犬の行動や便の様子をメモしておき、悪化した場合に備えておくことが肝要です。

犬が以下のような症状を呈する場合には、迷わず獣医師による診察が必要です。

  • 数時間にわたって嘔吐や下痢を繰り返す
  • 数時間にわたって頻繁に発作を繰り返す
  • 明らかに元気がなく、痛みを感じていることがわかる
  • 犬の腹部が目に見える形で腫れている
  • 嘔吐または下痢便に血が含まれている
  • 嘔吐または下痢が24時間以上続く

飼い主にできること

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Featured image credit Eli Duke / Flickr

もっとも簡単でよく行われる対処法は、「食事と水を制限する」というものです。嘔吐や下痢といった明らかな症状が見られる場合は、胃腸に刺激を与えるものを制限してみましょう。12〜24時間絶食と水も少量に抑えることで、消化器を十分に休ませるのです。絶食の時間について、かつては完全に24時間の絶食が推奨されていましたが、最近ではより短時間(例えば12時間)で十分であると言われています。

絶食までの必要がないと判断するとき、または嘔吐や下痢が落ち着いたときは、低脂肪で消化しやすい食事を与えるようにしましょう。

胸やけや胃の不調が頻繁に起こす犬ならば、食事にプロバイオティクスを加えることや、ヨーグルトを追加することを検討しましょう。犬の胃腸に配慮したドッグフードに切り替えるのも良いでしょう。ただし、食事の変更は新たな健康トラブルをうむ場合がありますので、獣医師または専門家のアドバイスを聞いて判断するようにしましょう


胸やけや胃もたれは、軽微で一時的であることが多いものですが、ごく稀に深刻な問題の現れということもあります。犬に元気がなく、病院に連れていった方がいいかなぁと思うのであれば、さっと電話してアドバイスを受けてしまうことをオススメします。

Featured image credit Andrew Walton / unsplash

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