聴力低下の原因とサイン、そして愛犬の聴力を確認する方法

健康管理
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今まではイイコだったのに、最近は言うことを無視するし、呼んでも来ない…。もしかしたらそれ、愛犬の聴力が低下しているサインかもしれませんよ。

犬の聴力低下とその原因

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「え?なんつった?」 image by nathanmac87 / Flickr

先天性の聴覚に問題がある犬を除き、ほとんどの若年期および成犬期の犬は、正常な聴覚を持って生活をしています。しかし、病気(耳の病気、感染症など)、外傷、毒性曝露、または加齢によって、犬も聴覚障害を起こすことがあります。

病気などではなく一時的に聞きにくくなってしまうこともあります。柔らかい布やコットンなどに暖かい水を含ませ、耳を拭いてあげましょう。犬用のイヤークリーナーを使って汚れを除去することで、これまで聞こえなかったような音や声を認識するようになるかもしれません。ただし、誤ったクリーニングが逆に耳の聞こえにくさを加速せることもありますので、汚れが原因だと分かるほどに汚れていたら、クリーニングは獣医師にお任せした方が良いでしょう。

愛犬の聴力が低下しているサイン

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「え?なんつった?」 image by Jeremy Wheaton / Flickr

以下のような症状や行動が見られるようならば、聴力低下を疑い、動物病院での検査を依頼しましょう。

  • 予期できない音(何かが落ちた音、ドアのノックなど)に反応しない
  • 音がした方向を見ない(慣れ親しんだ音、または馴染みのない音)
  • 音の出るオモチャに反応しない(隠しているとき)
  • 耳を痛がる、不快感を示す
  • ブルブルと頭を振る
  • 過度の吠え
  • 耳からの異臭、臭いの強い耳汁
  • 大きな音がしても眠れる、呼びかけても起きない
  • 以前より臆病になる、不安そうにしている
  • 背中から触れる時に噛む

犬の聴覚を評価する方法と難聴を防ぐ方法

・家で行える簡単な聴覚検査

アメリカ動物虐待防止協会は、「後ろから静かに接近し、大きな音の拍手をして犬の反応をテストする」という方法を紹介しています。床や家具などを振動させないよう静かに接近し、空気の動きを感じないように十分離れて立ってください(忍者の気持ちで)。拍手のほか、音の出るオモチャ、鍵束、掃除機などを使用することもできます。愛犬が反応しない場合、耳が聞こえていない可能性が大です。

音の聞こえる方向に振り向かない場合は、部分的に聞こえなくなっている可能性があります。この場合の動物病院での検査をお勧めします。

・脳幹聴覚誘発反応(BAER)検査

犬の聴力を評価する検査に、脳幹聴覚誘発反応(BAER)検査があります。残念ながら日本でこの検査のできる施設は限られています。

このテストは、犬にヘッドフォンや発泡挿入マイクロホンなどを介して急速なクリック音を聞かせ、脳幹の電気的応答を評価し記録されます。試験完了までは15分ほどで、おとなしい犬であれば麻酔なども必要がなく子犬から老犬まで検査ができます。


聴覚に限らず、感覚に障害が起こると、愛犬の行動も自ずと変わってきます。今までできたことができなくなったり、痛みや不快感があると、犬も不安な気持ちになるものです。

愛犬の様子がいつもと異なると気づいたら、いつも以上に注意深く、しっかり見守ってあげましょう。早く気づいて対処してあげられるのは、愛情たっぷりの飼い主さんであることをお忘れなく。

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Featured image credit Zenuity / Flickr

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