うちのコ、マジで賢すぎ。
日常生活のなかで我が子の賢さに舌をまく瞬間は、1日に何度も訪れますよね（逆に、「キミはなんてアホなんだ！」と思う瞬間もね）。実際、ワンコたちはどれほどに賢いのでしょうか。
犬たちの知能を客観的に測るサービスがあるのです。ドグニション（Dognition）というオンライン・ベースの測定ツールがまさにそれ。面白いのでご紹介させていただきます。
「ドグニション」ってどんなもの？
ドグニションは、犬の認知力の測定ツール。Webに掲載された動画と文言による説明に従って、犬とゲームをし、その結果を入力（Yes/Noなどの簡単なもの）するというものです。ゲーム自体は、日常使いのものを使い、家のちょっとしたスペース、そしてネットにつながったデバイスがあれば簡単にできちゃう代物です。測定するためには20ゲームを終了することが必要です。
すべての段階を終了すると、ドグニションの測定結果（Profile Report）を受け取ることになります。だいたい10-15ページの代物で、犬につき1レポートであり、同じものはありません。そしてそのなかに、あなたの愛犬がどんな種類のワンコなのかを教えてくれるタイプ（Profile Type）という項目があります。このコはこんな種類のワンコだから（たとえば「社交家」「天才型」など）、日常生活ではこういうふうに接するといいよね、というアドバイスをもらえるのだそう。これは面白い、というか知りたい！
実際にどんなゲームをするんだろう？
さて、実際にどんなゲームをするのでしょう。難しいゲームで、うちのコが全然反応してくれなかったら寂しすぎる・・・。そんな心配をお持ちのパパママ向けに一つご紹介しておきますね。
使うものはプラスチックのカップ数個（2コあれば十分）と、ワンコさんが大好きなオヤツです。犬にスタンバイ（お座りなど）、犬が見ている前で2つのカップのうちの１つにお菓子を隠します。そしてオヤツを隠していない方のカップを指差します。しょう。だけで，すぐにあなたの犬の知能の種類を知ることができるでしょう。
ワンコはどう反応するでしょう。指差した方へ？それともオヤツへまっしぐら？開発者のヘア博士（Dr. Brian Hare）によれば、コミュニケーション能力に優れた犬は，飼い主のいうことをよく聞くため，自分の目にしたこと（お菓子が隠された場所）を信じずに、飼い主の指示を従う可能性があるのだとか。一方，優れた記憶能力を持つ犬は、飼い主に何と言われようとオヤツのある場所を覚えているそうです。
このサービスを使わなかったとしても試してみたいゲームですね。うちのコ、どうなんだろう・・・。
犬は知性において人間の幼児に似ている
知性という点では、犬は私たち人間とよく似ているとヘア博士は言います。「認知的な意味合いにおいて、知性を含めたいくつかの点では、犬のほうがチンパンジーやボノボより人間の幼児に似ている」のだといいます[1]。
一方で、「イヌが小さなヒトだと言う気は毛頭ない」といいます。彼らが目指しているのは、イヌそのものを理解すること。犬たちがどの様な存在で、ある意味わたしたちよりも優れた興味深い存在であることを明らかにすることなのだといいます。
測定結果を訓練や愛護活動に活かす
ドグニションでのゲームや測定結果を通じて得られるのは、愛犬がどんなタイプのコであるかという情報を、犬の学習プロセスへの理解であるようです。
ドグニションでは、これらの知識や理解を実際の訓練にも役立てることができるとしています。一般的な訓練のアドバイスとドグニションから得た犬の情報とを組み合わせて、そのコに合った独自の訓練をするのに訳に立つのだそう。試験勉強をするときなどに、「あなたは視覚学習者だから、読んで勉強するのがいい」とか「オーディオラーナーだからリスニングを頑張れ」とかいうアドバイスを受けることがありますが、それと似たようなかんじですね。そのコの個性に合わせた学習法がある、というのは、いままで訓練に苦労してきた飼い主さんにとっては、ちょっと嬉しくなっちゃう情報ですよね。
また、こうした情報は愛護活動などにも利用できるとして、実際に保護施設などとパートナーを組んで取り組みを行っているようです。保護施設にいる犬のうち、問題行動を矯正できない場合、殺処分という決断をせざるおえないこともあります。ドグニションを使ってより個体に合わせた訓練を設計し、成功へ結びつけようとする試みです。また、犬たちと里親との相性をみるためにも、ドグニションのレポートを役立てることができるとしています。「人懐っこくてコミュニケーション能力に優れた犬が欲しいという里親候補がいたとして，施設の担当者はどの犬がそのような性格を持っているかわかります」
ワンコたちの幸せを追求するのであれば、彼らについてもっと知らなければならないなぁと思いました。それと同時に思ったのは、「やってみたい！」ということ。 そのうちチャレンジして、the WOOF上で報告しますね。
h/t to The new technology that promises to read your dog’s mind
[1] Hare, B., Brown, M., Williamson, C., & Tomasello, M. (2002). The domestication of social cognition in dogs. Science (New York, N.Y.), 298(5598), 1634–1636. http://doi.org/10.1126/science.1072702
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