夜空に広がるカラフルでキラキラした花火って、本当にキレイでうっとりしてしまいますよね?あのドーンという大きな音でさえ、ワクワクドキドキする気持ちを盛り上げているようです。
ところが、多くのペットたちにとっては、花火の夜は悪夢以外のなにものもないのです。
犬は花火が大キライと心得ましょう
- 動物の聴覚は人間よりもずっと敏感です。ですから、私たちにとって少し大きいくらいの音は、動物にとっては耐え難いほどのものすごく大きな音なのです。
- 犬はパニックになると、その状況から逃げ出そうと必死になります。リードを振り切ることも、窓ガラスから飛び出すことも、高い塀を飛び越えることだってやってのけてしまいます。ですから、飼い主として、犬のために事前準備をしてあげることが大切なのです。
- 準備の最初は、近所のお祭りや花火の予定を知ること。雷などを想定するために、天気予報も欠かさずチェックしておきましょう。
絶対にやめたほうがいいこと2つ
- 花火の会場には絶対に連れて行かないでください。花火が始まった途端に飼い主の手を離れ、一心不乱に隠れ場所を求めて走り回り、車に轢かれてしまう犬は多いのです。
- 犬を庭に置き去りにすることはやめましょう。犬小屋に入れたり、つないでおくこともやめてください。犬にとってはどこにも逃げ場がなく、拘束と大きな音の二重苦でトラウマがより大きくなってしまいます。
家を「爆発音警戒モード」にしよう!
- 近所で花火がある日には、犬を屋内にいれておきましょう。
- クレートなど隠れるための「安全な場所」を与えましょう。クレートを毛布で覆って音を抑えてあげるといいでしょう。
- テレビやラジオをつけて花火の音を紛らわせてあげましょう。ただし、音は通常通りの音量にしておきます。あまり大きくしすぎると、それがまた犬の不安をかきたててしまうからです。
- ドアや窓はきちんと閉めて鍵をかけておきます。ブラインドやカーテンも閉めて視覚的な刺激も最小限に抑えましょう。
- 家の中の電気は全部消さないでください。電気が付いていることで、犬も落ち着くし、花火の光が緩和されます。真っ暗な中に取り残されると恐怖が増してしまいます。
- パニックになったときに誤って壊してしまうと困るようなものは置かないようにしてください。電灯などのコンセントははずしておいてください。
ワンコも「爆発音警戒モード」にしよう!
- 首輪が適切なサイズであることを確認し、名前や住所、電話番号などの身分証明書をつけておきましょう。マイクロチップは特におすすめです。
- 花火の時間と重ならないように、日が沈む1時間前には散歩を済ませておきましょう。できれば、長い散歩をして余分なエネルギーを消費しておくといいでしょう。
- 爆発音がする予想時間の2、3時間前に食事や水を与えておきましょう。
頼りになる飼い主さんでいよう!
- あなたの犬のことをよく理解していて対処ができる人や、犬が良く慣れている人である場合を除いて、人に預けるのはやめましょう。知らない人に預けることは余計に犬を不安にさせてしまいます。
- 犬が鳴いたり、行ったりきたりして落ち着かない様子だったら、おもちゃをあげて気を紛らわせたり、遊んであげたりしましょう。
- 花火や大きな音に過剰に反応したからといって決して罰を与えないでください。
- 「大丈夫だよ。」「こわがらないで。」と言ってなでたり、なぐさめたりすることは、かえって不安や恐れをかきたててしまうことにもなりかねません。代わりに知らん顔して注意を他のことに向けるようにしましょう。
- 犬が動揺しているとしても、普通に行動してください。いつもの声で話しかけ、夕食を作ったり、洗濯をしたりするなど、いつもやっていることをいつもの通りやりましょう。犬はあなたの態度に反応しますから、あなたが動じずにいれば犬も動じることはありません。あなたが心配して動揺すれば、犬も動揺してしまいます。
専門家と一緒に対策をとろう!
- 花火のシーズンが始まる前に大きな音に慣れさせておくことです。花火の爆発音や電車、雷などの大きな音が録音されたCDを聞かせて慣れさせましょう。最初は音量を下げて、だんだんと大きくしていきます。
- 大きな音であまりにも取り乱すようなら、家で犬といっしょにいてあげることを専門家はおすすめしています。精神安定剤や鎮静剤が必要かもしれません。行きつけの獣医さんに相談してみてください。
いつも以上にワンコの様子をチェックしよう!
- 犬のストレスの兆候には、歩き回る、過度に呼吸をする、不必要に吠える、吐く、下痢をする、震える、食べるのを拒否する、などがあります。
- 花火が終わったら、外に出す前に犬の様子をチェックしましょう。ストレスがある様子なら一晩家の中に入れておき、翌朝外に出してあげましょう。
大きくても小さくても残りカスでも、やっぱり花火は危険
- 犬のすぐそばで花火に火をつけるのは絶対にやめましょう。花火の火が近すぎると、心理的なトラウマになるだけでなく、体や顔、鼻、口に痛々しいやけどを負ってしまうことにもなりかねません。
- 犬を外に出す前に、花火の残りや燃えかすがないことを確認しましょう。花火には危険な化学物質が含まれていて、嘔吐や腹痛、血性下痢の原因になります。ひどいときは、けいれん、震え、腎不全、肝不全といった症状が出ることさえあります。犬が花火を飲み込んでしまったときは、すぐ獣医さんに連れて行きましょう。
犬と花火に関しては、準備が何より大切です。上のアドバイスを参考にして犬のストレスや恐怖心を和らげてあげましょう。
h/t to Fireworks and Pets: A Bad Combination, 翻訳:Chiwa
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