家宅捜査で麻薬を’過剰摂取’した警察犬〜空気中に含まれる薬物で虚脱状態に

お仕事ワンコ
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米フロリダ州で家宅捜索を行なっていた警察犬3匹が、意識混濁等のため病院に搬送されました。家屋内に浮遊していた麻薬の粒子を吸い込んだことにより、薬物過剰摂取の状態に陥ってしまったのです。


警察犬のジャーマン・ショートヘアード・ポインターのプリマスの様子がおかしくなったのは、家宅捜索のすぐ後のことでした。薬物捜索を終えて待機のため警察車両に乗り込んだプリマスは、虚脱状態で反応が薄く、いつもの様子とは全く異なる状態でした。

「彼は、意識が低下した状態だった。エネルギーがなくなっていた」とコメントしたのは、ハンドラーのワイマン刑事。「プリマスはエネルギーに溢れた犬。興奮しやすいんだ。いつもなら立ち上がったり、車から飛び出そうとするほどだ」

同行した他の2匹も、同じような症状を見せていました。他の2匹は同容疑者宅で現金の捜索にあたっていました。彼らは動くことができなくなり、目はぼんやりし舌がダラリと飛び出した状態でした。3匹は薬物の摂取、しかも過剰に摂取したと判断され、すぐに近くの動物病院に搬送されました。

その後、人間の捜査員によって発見されたのは、フェンタニル。フェンタニルとはいわゆる麻薬の一種で、ヘロインの50倍、そしてモルヒネの100-200倍とも言われる非常に強い効果を持つ合成オピオイドです。合成麻薬「チャイナホワイト」の前駆体としても知られています。捜索時などに空気中に含まれるものを吸い込むだけで、捜査員が健康を損なう恐れもあるのだそうです。現にこの警察犬3匹はこの家屋で捜索を行っただけで、過剰摂取の状態に陥ってしまいました。

SunSentinel紙によれば警察は「フェンタルの売人はすでに逮捕されていたため、今回の捜索家屋にフェンタルが存在していることは想定されていなかった。現場を事前確認した際には、捜査官及び警察犬に及ぼす明らかな危険は発見できなかった」とコメントしたそうです。フェンタルのような強力なオピオイドの存在は、人間と犬の両方の捜査員を大きな危険に晒すものとして米警察は危機感を募らせているそうです。

警察犬らには解毒剤としてナロキソン(オピオイド拮抗薬)が投与され無事に回復、翌日には勤務に戻ることができたということです。

h/t to Whiff of powerful drug fentanyl sickens three Broward Sheriff’s Office K-9s, officials say – Sun Sentinel

Screen capture from K-9 Dogs Overdose on Fentanyl, Drug That Killed Prince – NBC News /

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