スペインの警察犬はモーツアルトで知性に磨きをかける

世界の犬事情
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スペインでは、犬の”働き方改革”が順調に進んでいるようです。

マドリード警察はこのほど、警察犬宿舎が3ヶ月の改修を終えたことを発表。K-9の福祉向上を目指した各施設が公開されました。

敷地内には専用のクリニック、入浴センター、パーソナルケアセンター、芝生の遊び場、日陰のパティオなどが設置されており、各犬の個室には暖房ベッドと最新の空調システムが完備。現在マドリード警察に所属する22匹は、温度を含む各種のストレスから解放されることとなります。

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image by Diario del Ayuntamiento de Madrid / Flickr

注目は、犬舎全体に張り巡らされたオーディオシステムの導入です。これは、音楽療法の実践のために取り入れられたもので、犬たちは1日を通じてクラシックの調べに身を委ねることになります。

使用されるテクニックはなんと、「モーツアルト効果(Mozart effect)」。「モーツアルト効果」とは、「モーツァルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭が良くなると主張される効果(wikipedia)」のことで、どうやら音楽を聞かせることで知力の向上をも狙っている模様なのです。ゆったりと休みながら能力向上も目指すとは、まさに犬の働き方改革。スペインの犬は働き方、そして休み方において2歩も3歩も抜きん出ている印象です。

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image by Diario del Ayuntamiento de Madrid / Flickr

犬に聞かせる音楽の種類と量は、犬の専門性によって異なるそう。犬は、麻薬探知、爆発物探知、偽造通貨探知、人命救助など専門に分かれて働いていますが、求められる能力や行動はそれぞれに異なるため音楽も変えているというのです。たとえば麻薬探知犬は、多少荒々しくホリホリしても問題ありませんが、爆発物の場合は静かに行動し探索しなければなりません。人命救助現場では、人を発見したら吠えて知らせるという能力が必要です。それぞれの仕事に求められる能力を伸ばすために、適切な音楽を選んで流すということのようです。

犬に「モーツアルト効果」が有効であるかはわかりませんが、リラックスできることは確かです。警察が発表した公式プレスリリースにも、K-9が気持ち良さそうにスヤスヤ寝息を立てている様子が収められた動画が公開されています。

ときには危険を伴う大変な仕事をこなす警察犬たちですから、仕事を終えた休みの時間は、楽しくリラックスして過ごして欲しいものですよね。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] La Sección Canina de Policía Municipal renueva sus instalaciones – Diario del Ayuntamiento de Madrid
[2] Therapy, Mozart, play zones: it’s a Spanish police dog’s life | World news | The Guardian

Featured image creditSi Longworth (Army Photographer)/ Flickr

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