春に花を咲かせる犬に危険な植物7つ

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さぁ春だ!お出かけだ!と気合いを入れまくっている犬と飼い主さんに読んで欲しい、危険な植物の情報です。庭で成長するお花や、ガラスポットで栽培中の球根は、愛犬には危険な毒物かもしれません。


この記事ではこんな春のお花が紹介されているよ!

  1. チューリップ
  2. ヒヤシンス
  3. スイセン
  4. ユリ
  5. スズラン
  6. ツツジ科
  7. ベゴニア
  8. おまけ:肥料

チューリップ


image by Andyone / unsplash

チューリップにはアレルギー性のラクトンが含まれています。毒性は葉や花には少なく、球根に集中しています。ラクトンは化学化合物に由来し、ウィスキーのような味をしています。

犬が植物の部分または球根を摂取すると、口や食道の組織が刺激され、中毒症状が現れることがあります。典型的には大量のよだれ、下痢や嘔吐などがあり、球根部分を摂取した場合は痙攣や心拍数の増加など重度の症状がみられることもあります。解毒剤はなく、早期の治療(口をすすぐ、嘔吐防止剤、皮下の液体など)が必要です。

ヒヤシンス


image by Annie Spratt / unsplash

ヒヤシンスにはシュウ酸カルシウムが含まれており、犬猫に中毒症状を引き起こすことがあります。植物全体(汁液、鱗茎、花、葉)が有毒ですが、毒性は球根に特に集中しています。経口摂取、吸入、皮膚からの吸収のいずれによっても症状が現れることがあります。

経口摂取の場合、嘔吐や下痢、過度のよだれ、震えなどとして現れます。また、シュウ酸カルシウム結晶は針状に尖っているため、口や腸の柔らかい部分を針のように突き刺し、腫れやかゆみを引き起こすこともあります。腫れがひどくなると呼吸困難や窒息や腸の損傷など深刻な症状に発展することがあります。ヒヤシンスによる中毒が疑われるときは、症状が現れるかどうかに関わらずできるだけ早く獣医師に相談することをお勧めします。

スイセン


image by Stefanos Kogkas / unsplash

スイセンには、嘔吐、腹痛または下痢のような胃腸の反応を誘発するリコリンを含んでいます。球根、草および花の摂取は、重度の嘔吐、下痢、腹痛、および心臓不整脈または呼吸困難を引き起こす可能性があります。また球根にはヒアシンスと同様に、シュウ酸カルシウム結晶が含まれており、これは皮膚などに痛みや腫れを引き起こす恐れがあります。

ユリ


image by Camilla Bundgaard / unsplash

ユリはとりわけ猫のいる家庭では注意が必要で、わずかな摂取でも腎不全を引き起こすことがあります。毒性はユリの種類によっても異なります。球根にはコルヒチンアルカロイドまたはシュウ酸カルシウムが含まれており、そのまま食べると犬にも嘔吐や下痢、神経症状などが現れます。

スズラン


image by Mila Young / Flickr

スズランには、ほぼ40種類の強心配糖体(カルデノリド)が確認されています。強心配糖体とは強心作用をもつ一群のステロイド配糖体のことで、嘔吐、下痢、心拍数の低下、重度の心臓不整脈、および発作などを引き起こす恐れがあります。もっとも危険なのは球根部分ですが、全草、花、種子などのいずれにも毒性があります。

ツツジ科


image by Jim, the Photographer / Flickr

ツツジ科の植物全草に含まれるグラヤノトキシンは、嘔吐、下痢、過度のよだれ、を引き起こす可能性があり、重度の場合は発作や昏睡状態、さらには死にいたることがあります。

ベゴニア


image by Theryn Fleming / Flickr

一年中咲く花ですが、春(3〜5月)、秋(9〜10月)がもっともよく開花する花です。育てやすくガーデニング愛好者に人気の花でもあります。組織に刺激のあるシュウ酸カルシウムが含まれており、摂取すると不快感や胃腸の不調を引き起こすことがあります。また、ククルビタシンBというの生化学化合物も含んでおり、苦味などの不快感から嘔吐や呼吸が荒くなるなどの症状が見られることもあります。

おまけ:肥料

 

image by Caroline Johnston / Flickr

そして、忘れてはならないのが肥料です。ほとんどは毒性が低く、摂取しても軽度の胃腸炎を引き起こす程度ですむことが多いのですが、肥料に含まれる一部の成分は犬に重大な影響を与えることがあるので注意が必要です。

  • 血粉には窒素が含まれており、嘔吐、下痢、さらには犬や猫の膵臓に重度の炎症を引き起こすことがあります
  • 骨粉には、粉砕された動物の骨が含まれています。犬はこの粉末に魅了されることがありますが、大量に摂取すると消化管に塊が形成され胃腸管に障害を引き起こすことがあります
  • 植物肥料にはジスルホトンやその他の有機リン酸を含んでいます。これらは小さじ1杯で25kgほどの犬を殺す毒性があります
  • 鉄は肥料に加えられる物ですが、もし大量に摂取すると嘔吐、血を含んだ下痢、心臓および肝臓の問題を引き起こすことがあります

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Pet Poison Helpline – Spring Pet Poisons for Dogs and Cats
[2] It’s Officially Spring! Make Sure Your Garden is Pet-Friendly | ASPCA
[3] Begonia | Poisonous Plant For Pets

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