あなたの愛犬は、歯をカチカチと鳴らすことがありますか?
寒くもないのに歯の音が聞こえると、ちょっと不安になっちゃいますよね。犬が歯を鳴らす理由には、心配する必要のないものもあれば、治療が必要な医療上の問題である場合もあります。
犬が歯を鳴らす一般的な理由
犬が歯を鳴らす一般的な理由には、以下のようなものがあります(品種固有の傾向ではないと考えられています)。
・寒いから、体温が下がった
ほとんどの哺乳動物は、体が冷えてくると震え始めるものです。筋肉を小刻みに震わせることによって、熱を生み出す生理的反応を使うのですが、顎や頚部の筋肉がこの反応に関与している場合には口が震えたり歯がカチカチすることがあります。小さな犬でこの傾向がみられます。
・興奮または予感
興奮や期待も、歯がカチカチ鳴る原因です。大好きな公園が近づいてきたとき、新しいオモチャを見せたとき、あるいは食卓に美味しいものが乗っているときに、興奮して鳴らすことがあるのです。興奮しやすい犬や神経症傾向の犬に、この傾向があります。
・不安、ストレスまたは恐怖
怖いときや不安なときも、歯のカチカチが起こることがあります。動物病院に行ったときだけ歯がカチカチするならば、それは不安やストレスからくるものかもしれません。
・匂いをよりよく嗅ぐため
匂いの検出と解釈は犬の生命にとって非常に重要な部分であり、鼻以外にも鋤鼻器(または鋤鼻器官)と呼ばれる二次的な匂い検出システムを有しています。鋤鼻器は、口の中に位置するため、犬は匂い分子を取り込むために口を動かしている可能性があるそうです[2]。
治療が必要な場合
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残念ながら歯のカチカチは、治療を必要とする様々な医療問題を示していることもあります。考えられる可能性には、以下のようなものがあります。
・歯の問題
歯が欠けたり虫歯になったりの口腔内の問題は、歯のカチカチの原因になります。エナメル質の損失により歯が敏感になったり、痛みがある場合にカチカチする傾向があります。
歯の問題のある犬は、食欲がなくなったり、普段と異なる奇妙な食べ方をする傾向があります。カチカチ音に加えて食事や行動の変化、あるいは口臭や流血などがみられたら、獣医師に確認を依頼しましょう。
・てんかんや発作
てんかん、多系統神経変性、焦点運動発作およびシェーカー症候群(ホワイト・ドッグ・シェイカー・シンドローム)は、顎の締め付けおよび歯のカチカチを引き起こすことがあります。
ホワイト・ドッグ・シェイカー・シンドロームは、どんな毛色の犬でも起こり得ますが、小さな白い犬(特にウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、マルチーズなど)によくみられる病気です。
てんかんや発作は予測が難しいものですが、(顔面)麻痺や歩き方の変化から不自然さに気づくことができるかもしれません。頭や四肢を維持できない様子なら、神経性のなんらかの兆候かもしれません。
・加齢によるもの(老齢)
老齢の犬は、年を取るにつれて歯のカチカチがみられることがあります。
歯のカチカチもその他の状態と同様に、「普段の愛犬の状態と異なるかどうか」が判断のポイントになります。ピザを前に歯をカチカチさせたとしても、それがいつものことで、そのあと元気にしているのなら、それほど問題はないでしょう。
しかし、「何かが違う」、「ちょっと心配」と飼い主の第六感が囁きかけるなら、獣医師に相談しましょう。何はなくとも歯の状態は確認してもらえますし、何よりも安心をもらえます。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Dogs and Teeth Chattering: What You Need to Know | petMD
[2] Understanding Your Dog’s Teeth Chattering | PetHelpful
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