「犬は最良の友」というのは人間だけに当てはまることではありません。犬にとっても、犬は最良の友。命の危機に瀕した犬を救ったのは、やはりイヌでした。
カナダのサスカチュワン州で6歳のラブラドールが井戸に転落。放置された井戸で27日間を過ごし絶望の淵にいた彼を、同居犬のラブラドールが発見しました。
チョコレート色のラブラドール、ブルーノ(Bruno、7歳)が家族とともに散策に出かけたのは、9月17日のことでした。家族の元に戻らぬまま時は過ぎ、夜遅くなっても彼が帰宅することはありませんでした。
家族はすぐに捜索を開始。あらゆる手段を駆使してブルーノを探して回りますが、発見どころか手掛かりすら見つけられません。時が経つにつれ諦めの気持ちが強くなり、「誘拐されたのだろう」と考えるようになってきたと言います。
「どこかで幸せに暮らしていてくれれば」と思い始めていた10月14日、ブルーノの飼い主であるビルズバーガー氏は、家族の他の犬2匹と散歩に出かけます。仕事の関係でいつもよりかなり早い時間に出かけたこと以外、変わったことはありませんでした。しかし、家を出て1マイルほどの場所で異変が起こります。2匹のうちの1匹が立ち止まり、そこから一歩も動かなくなったのです。気になったビルズバーガー氏は、その場所近くの打ち捨てられた井戸の中を確認。3メートル下の井戸の底に、泥にはまって動けなくなっていたブルーノを発見したのです。
「発見した時の彼の様子は忘れられません」とビルズバーガー夫人はABCに語っています。「骨と皮だけになっていました。ひどい環境で長く過ごしていたために、皮膚には泥がこびりつき、ブツブツができていました」
「頭を上げることすらできず、もちろん目を開けることもできなかった」というブルーノは、27日間で体重を半分ほどに減らしていました。水すら飲めない状況にあった彼を救ったのは、この地域の天候でした。カナダの中西部に位置するこの州ではすでに雪が降り始めており、その雪を口に含むことでブルーノは水分を摂取することができたのです。ひどい脱水症状ではありましたが、雪のおかげで彼は生き延びることができました。
ブルーノは現在、病院(the Western College of Veterinary Medicine)で集中治療を受けています。病院側が「早い回復ではないけれど、彼の中に生きようという強い意思が見て取れます」とコメントするとおり、徐々に食餌の量も増えてきているそうです。
ブルーノの発見に大きく貢献したのは、イエロー・ラブラドールのエスメ嬢(Esme)。ブルーノとエスメ、そしてもう1匹のルナ(Luna)の3匹は、何をするのも一緒という大の仲良しで、ブルーノがいなくなった後の2匹は、「ちょっとしたうつ状態」になっていたのだそうです。
ほぼ1ヶ月の間、ぬかるみで過ごしたブルーノの生還は、奇跡としか言いようがありません。早く元気になって、エスメやルナと駆け回るという奇跡も見せて欲しいものですよね。
h/t to Bruno’s Road To Recovery | Facebook and Lab Rescued From Well After Doggy Pal Found Spot Where He Fell | Huffington Post
Featured image credit Bruno’s Road To Recovery / Facebook
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