アメリカには、児童ポルノ撲滅に立ち向かおうとする犬たちがいます。猥せつ画像が保存された電子記録メディアを嗅覚で発見し、摘発や逮捕につなげようとする試みがスタートしているのです。
犬たちは、隠された電子機器を発見するため、特別なトレーニングを受けたそう。匂いを発しない電子機器を見つけるには、努力も才能も求められるようです。この特殊技能を身につけた犬は、米国国内でも数えるほどしかいないということです。
児童ポルノの摘発は難しいもの
Rare #K9 "Gia" shelter dog trained to smell computer software, crimes against kids #wtsp Story @ 11 @ManateeSheriff pic.twitter.com/hYHzq1LFHo
— Isabel Mascarenas (@IMascarenas) 2016年4月21日
日本においても、児童ポルノ問題は大きな問題です。平成26年6月に児童ポルノ禁止法改正法案が可決・成立したことを追い風に検挙件数は年々増加してはいますが、被害児童数は警察庁が統計を取り始めた平成12年の約7倍と大きく増加しています[1]。
写真などの現物しか所持の選択肢がなかったひと昔前と異なり、最近ではネットを通じてやりとりをした画像等を、小さな電子記録メディアなどに保存することができてしまうので、発見するのが大変なのでしょう。米国では、犯罪者たちが画像等をSDカードのような小さなメディアに保存をし隠してしまうので、発見が難しくなっていることが問題になっていました。
そこで警察犬の登場です。テキサス州ではラブラドール・レトリバーのブロディ(Brody)はすでに1月から仕事を開始。そして、フロリダ州ではジア(Gia、犬種不明)が、デビューを心待ちにしています。
犬の嗅覚は小さなデバイスも見逃さない
「捜査員が(容疑者宅などに)乗り込み、物品を押収しても、求めるものが見つからないことがある。そこで2回めに警察犬を投入するとデバイスを発見することがありました」とテキサス州モンゴメリー群の主任検察官は語っています。「”ポルノ・ドッグ(この任務に就く警察犬に対する呼び名)”はいい仕事をする」と、ブロディ加入の効果に期待を寄せています。
一方、フロリダ州で活躍が期待されているのは、元保護犬で14か月齢の子犬、ジア。こうした特殊なスキルを身につけた犬を迎え入れるには、通常2万ドルほどがかかるそうですが、ジアにはそうした費用がほとんどかからなかったのだとか。シェルターでの手厚いお世話、そしてトレーニングという基本があったため、施設卒業後はすぐに多くの仕事を身につけたのだといいます。
「入室後すぐに、隠された電子メディアを見つける人間なんて、現実的ではないですよね」とはハンドラーであるツィマーマン刑事(Zimmermann)の言葉。「ジアは私たちがピザの匂いを認識するかのように、電子デバイスを嗅ぎ付けることができるのです」
自らの力を使って、児童ポルノという卑劣な犯罪に立ち向かうワンコたち。その能力にはただただ驚かされるばかりです。そして保護犬たちも落ち着き先が見つかると、びっくりするほど力を発揮するんだなぁと、改めて思った次第です。
良い伴侶犬を探している方は是非、保護施設などで素敵なワンニャンを探してみてくださいね!
Featured image from PetGuide.com
読書犬”ぐり”はこれを読む!『パーフェクト・ブルー』 〜大企業の闇を元警察犬が暴く | the WOOF
推理小説好きの読書犬・パグのぐりです。こんにちは。 推理小説、お好きですか? 飼い主さんに影響されて、一時は、ひたすら篠田節子さんの作品を読みまくり、最近は家に東野圭吾さんの小説があふれかえっています。そして、宮部みゆきさん。この方の作品も立て続けに読んだ時期がありました。引き込まれるストーリーが多くてね。