たくさんの思い出ありがとう! わたしがお世話した個性派ワンコさんをご紹介

犬に関わるお仕事
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ペットシッターをしていると、本当に様々なワンコに出会います。

どのワンコにも個性があり、どのワンコさんもとっても良い子!
そして、飼い主であるお客様との絆を深めてくれる、大切な存在です。

君はもしやオッサンか? 晩酌のお相手が得意なワンコさん

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ペットシッターで出会った面白いワンコといえば、毎日ぴったりシッティングの時間をわかって待っていてくれる柴犬のワンコです。このワンコさんの飼い主さんは、足が不自由になり介護も必要な高齢の男性。お一人でワンちゃんと暮らしていました。

娘さんからのご依頼で、平日は私が毎日定期的にお伺いするようになることになりました。私がお客様のご自宅に到着する時間を待っているかのように、いつもワンコお庭で待機。「ワン!」と吠えてお出迎えしてくれると、寝室で横になっている飼い主さんが起きて出てきてくれるのです。

定期的にシッティングに伺うようになってからは、「お父さん」とお呼びして親しくしていただきました。体調がよい日は直接ご挨拶を、あまりよくない日は、ベッド越しにご挨拶だけして、すぐにお散歩に行きました。このワンコは本当に賢いコで、元気だった頃にお父さんと歩いたコースを私に紹介してくれるようにどんどん歩いてくれました。そして、決まったところで排泄をして、またいつも通りのコースを歩いて帰るのです。まるでパトロールをしているかのようでした。

帰ってきてからはお楽しみのごはんの時間。ドッグフードと共に準備する特別なもの・・。なんとそれは、焼き鳥! お父さんの楽しみは晩酌なのですが、その相手がこのワンコだったのです。お父さん用とは別にワンコ用の鶏肉を用意しておき、テーブルにお父さんとワンコの晩酌用を準備することがシッティングの流れになっていました。ワンコはお父さんの横にちゃんと座って、晩酌につきあうかのように、ずっと一緒にいるそうなのです。もとは奥様がされていた「ワンコ用の焼き鳥」も、奥様が他界された後は準備ができず、ちょっと残念に感じていたお父さん。また一緒に晩酌できることを喜んでくださいました。

私にとってはお父さんの笑顔とともに、横に並ぶワンコの笑顔が思い出される、印象に残るシッター経験となりました。

この柴ワンコさんには、人との絆を改めて教えてもらったような気がしています。

責任重大な看護のケース。わたしを成長させてくれたワンコさん

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ペットシッターとして関わるワンコは、犬種や年齢も様々です。ケージでのお留守番が困難な大型犬のお世話依頼も多く、ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバー、セント・バーナードなどの人気犬種や、やんちゃ犬の印象が強いドーベルマンやボクサーもお世話しました。

そして、介護が必要となる高齢犬ものお世話も年々増えています。認知症が進み介護が必要になるワンコや悪性リンパ腫によって最期は寝たきりとなるワンコのお世話もさせていただきました。

あるとき、重度の腎臓病となっているワンコのシッターを依頼されたことがあります。ご夫婦にとっては子どものような存在だったラブラドール・レトリバーでした。病気がわかった時には、すでに腎臓の数値がとても悪く、常にお世話していないと心配な状況にありました。お仕事のお忙しいご夫婦が不在となる日中の時間帯のシッティングが私の仕事で、ペットシーツ交換や食事の介護、体位変換などを行っていました。

病気が悪化するにつれ、獣医師とも連携をすることになりました。獣医師は、私がシッターに入る時間に往診してくださり、時には介護を手伝っていただくなど、連携しつつお世話をするようになったのです。後に亡くなったこのワンコさんは、シッターとしての私を大きく成長させてくれたと今でも感謝しています。天国で元気に遊んでいるといいな。

ときには戦いも挑まれる! かわいいけれど困ったワンコさん

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ペットシッターは、シッティング前に細かい打合せを行います。ときにはこの事前の打ち合わせ時点でお断りをさせていただく困ったワンコさんもいます。代表的なのが噛み付き問題を抱えるワンコさんです。飼い主さんだけには噛まないコでも、シッターを威嚇し噛んでしまうコの場合、お世話自体ができなくなってしまいお断りとなるケースが多いのです。

外飼いの中型犬ミックスの外飼いのワンコさんも、家族以外の人に噛みついてしまうところが気がかりなコでした。しかし、ご家族がどうしても留守にしなくてはいけないということで、お世話を引き受けることに。このときのシッティング内容は、ごはんをあげる際には大きなほうきを使って食器を滑らせてハウスにイン! 終わったらすぐに箒で食器を回収し、排泄物を取って終了というものでした。ワンコを刺激しないように、ごはんをあげて終わりという約10分のお世話ではありましたが、誰かに預けることもできず留守にできなかった飼い主さんにとっては大きな助けになったようです。お世話をさせて頂く以上、私にとっても大事なワンコさん。喜んでいただけてとても嬉しかった事例です。


ペットシッターは、大型犬から小型犬までそれぞれの家庭のルールで育ったワンコをお世話させて頂きます。ワンコの性質、性格だけでなく、飼い主さんのことや家庭のルールを理解することもとっても大切。ストレスを与えないお世話の為に、細やかな心遣いが必要な仕事だと、改めて感じます。

Featured image by D.C.Atty via Flickr

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