Perth Royal Dog Show 2015レポート〜ドッグショーとパフォーマンスドッグ編〜

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オーストラリアの主要都市(シドニーやメルボルン、ブリスベン、パース、アデレードなど)では、ロイヤルショーと呼ばれる大きな祭典が年に一度開催されています。

このロイヤルショーは、各州のロイヤルアグリカルチャー協会が主催し、農業や酪農、動物、フード、アート、各種アトラクションなど様々なジャンルに分かれて、ショーグランドと呼ばれる広大な敷地内で動物のショーや様々なイベントが繰り広げられます。

パースロイヤルショー

パースロイヤルショー(Perth Royal Show)は、パースシティから電車で10分ほどのクレアモントショーグランドで毎年開催されています。このロイヤルショーが開催されるようになったのは1834年。かつては牛や羊などの家畜がメインでしたが、現在は家畜だけではなく、犬や猫のショーも行われるようになりました。

パースロイヤルショーでは、毎年約250種のイベントが開催されています。開催は9月下旬から10月初旬の8日間で、この期間の来場者数は約40万人から50万人と推定されています。ショーグランドは75エーカー(303,514㎡、東京ドーム約6.5倍!)と広大で、ドッグショー、キャットショー、牛や馬、山羊、羊、豚などのショーのほか、乗り物アトラクションなどがあり、大きなパビリオン内では、動物や農産物、アート、フードやワイン、珍しい製品などが展示されています。フードやワインといった地域の特産品は販売もされており、来場者の舌を喜ばせてくれます。

犬好きが集結するドッグショー

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2015年9月26日から10月3日まで開催された今年のパースロイヤルショー。私は9月27日のパースロイヤルドックショーに参加してきました。このショーは、ドッグショー部門とパフォーマンスドッグ部門の二つに分かれています。ドッグショー部門は犬種と年齢でクラス分けされ、クラスごとに審査が行われます。パフォーマンスドッグ部門では、障害物レース、アジリティとジャンプ、ダンスウィズドッグ、ラリーの種目があり、トライアルを通過して勝ち進んだワンコたちが連日競い合います。また、ジュニアドッグハンドラーのコンペティションも行われます。

私が訪れた9月27日にはトイ犬種のドッグショー、障害物レースのトライアルが催されていました。また、ドッグイベントとして、シープドッグショーが行われていました。

ドッグショーに参加するためのエントリー料は、年齢やエントリー方法により若干異なりますが、AU$ 10~20です。ドッグショーの各クラスおよび各グループで優勝すると、賞品としてリボンやトロフィ、メダル、そしてAU$50の賞金が授与されます。ドッグショー全体の優勝犬に対してはAU$250の賞金が支払われます。

参考までにドッグショー部門の年齢別クラスと犬種別グループを、記事の最後に掲載しておきます。

トイ犬種ならチャレンジすべし!

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パースロイヤルショーの開園は午前9時半。ショーにエントリーした人々とワンコたちは午前6時半から会場入りし、準備を始めることができます。開園と同時にドッグショー会場に向かうと、ドッグパビリオンの横に併設された二つの会場で、トイ犬種のドッグショーとパフォーマンスドッグのトライアルが始まっていました。

様子伺いにドッグパビリオンの中に入ってみると…。犬の数が少ない!!!? 準備のためにパビリオンを留守にしているワンコがいるとしても、大きなパビリオン内にいるのが20匹ほどのトイ犬種というのは少なすぎる!街中でトイ犬種をみることが少ない西オーストラリア州ですから、ドッグショーに参加するトイ犬の数も少ないということでしょうか?それとも、ドッグショーにはあまり関心がないのかな?ちょっと拍子抜けでしたが、考えようによってはトイ犬種のチャンピオンになる道が日本より近いわけで、オーナーにとっては大チャンスなのかもしれませんね。

な〜んてことを思いつつ一つ一つのブースを訪ねてみると、ワンコたちもオーナーの方々もみんなフレンドリー。オーナーの方々は、いろいろな質問に笑顔で答えてくださいます。ショーへの出場を控えたワンコもオーナーの方々も全く緊張していない様子で、とても和やかな雰囲気のパビリオンでした。

そしてドッグショー会場の雰囲気もとても穏やか。アナウンサーが参加者と観客を和ませてくれる、みんな笑顔の絶えない空間でした。

目指せチャンピオン!真剣な表情の出場者たち

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パフォーマンスドッグのトライアル会場では、真剣な表情のオーナーとワンコが頑張っている姿が印象的でした。トライアル内容は、数歩ごとに“待て”ができるか、オーナの動きに合わせて歩いたり走ったりできるか、オーナーの指示どおりに物を取ってこられるか、ジャンプできるかなどを判定します。パフォーマンスドッグに参加していた犬種は、ボーダーコリーが多いように思いました。

この記事ではご紹介することができなかったのですが、パフォーマンスドッグ部門には“ダンスウイズドッグ”という種目があります。見ていてとても楽しい種目で大変人気があるものです。以下のサイトで見ることができますので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回のパースロイヤルショーで一番感動したのはシープドッグショーでした。これについては、次回パート2でご紹介させていただきます。

参考:ドッグショー部門の年齢別クラスと犬種別グループ

◼︎年齢別クラス

ベイビーパピークラス:3ヶ月から6ヶ月齢の犬

パピ―クラス:6ヶ月から12ヶ月齢の犬

ジュニアクラス:9ヶ月から18ヶ月齢の犬

中間クラス:18ヵ月から36ヶ月齢の犬

ステートブレッドクラス:6ヶ月齢以上の、西オーストラリア州内で生まれた犬

オープンクラス:オーストラリアナショナルケンネルカウンシルに認定されている犬種で6ヶ月齢以上の犬ベテランクラス:7歳以上の犬

◼︎犬種別グループ

ワーキンググループ:ボーダーコリー、オーストラリアン・キャトルドッグ、オーストラリアン・ケルピー、ジャーマンシェパード、ウェルシュコーギー、オーストラリアン・シェパードなど

トイグループ:アッフェンピンシャー、オーストラリアンシルキーテリア、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、チャイニーズクレステッド、イングリッシュトイテリア、ミニチュアピンシャー、ピヨン、ヨークシャテリア、チワワ(ロングヘア)、チワワ(スムースコート)、マルチーズ、ペキニーズ、ポメラニアン、パグ、ビションフリーゼ、チベタンスパニエル、チンなど

パートユーティリティ(ワーキング系)グループ:秋田犬、アラスカン・マラミュート、シュナウザー(ミニとジャイアント)、秋田犬、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、マスティフ、シベリアンハスキー、セントバーナードなど

ハウンドグループおよびパートテリア(テリア系)グループ:アフガン・ハウンド、ビーグル、アイリッシュウルフハウンド、ディアハウンド、ノルウェジアン・エルクハウンド、ジャックラッセルテリア、ウィペット、バセンジー、ボルゾイ、グレイハウンド、ダックスフントなど

ガンドッグ(狩猟犬)グループ:フラットコート・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、イングリッシュ・セッター、アイリッシュ・セッター、ポインターなど

ノンスポーツグループ:チャウ・チャウ、プードル(トイ、ミニ、スタンダード)、フレンチ・ブルドッグ、シャーペイ、シーズー、ボストン・テリア、ダルメシアン

バランスオブユーティリティ(他のワーキング系)グループ:ボクサー、ド―ベルマン、マスティフ、ロットワイラー、柴犬など

バランスオブテリアグループ(他のテリア系):オーストラリアン・テリア、ブルテリア、アイリッシ ュ・テリア、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリアなど

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] History / About The Show / Perth Royal Show
[2] Sydney Royal Easter Show || Sydney Royal Easter Show
[3] Royal Melbourne Show – 17 – 27 September 2016 | Royal Melbourne Show
[4] Royal Queensland Show
[5] Home :: The Show 2015
[6] About Us – Claremont Showground
[7] 2015_Perth_Royal_Dog_Show_-_Conformation_Dog_Schedule_V2_LR.pdf
[8] 2015_Perth_Royal_Dog_Show_-_Performance_Dogs_Schedule_LR.pdf

Featured and in-article images ©ルール久枝

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