古くから、人間の生活に寄り添い暮らしてきた僕たちワンコ。
家庭でパパやママと一緒に暮らしている印象が強いかもしれないけれど、「プロ」として様々な現場で活躍する仲間たちもたくさんいますよ!
歴史が古い職業といえば「警察犬」
そんなお仕事ワンコの中でも、一番有名で歴史も古いのは「警察犬」かな。なんと1912年(明治45年/大正元年)に、警察犬第一号となるコリーが誕生しました。嗅覚をいかし、今でも様々な捜査で活躍しているのはみなさんご存知の通り。カッコいいな~。ただどんなイヌでもなれるのではなく、指定されている犬種は7種類。ジャーマン・シェパードやゴールデン/ラブラドール・レトリバーなど、やっぱりたくましい大型犬が多いようです。
お仕事も国際化? 空港で働くワン!
時代の国際化を反映してか、空港にも様々なお仕事ワンコがいるって、知ってました?
空港のお仕事犬の歴史は意外と浅く、1979年の「麻薬探知犬」がその最初。今では全国の空港や港、それに国際郵便局の税関で120頭が働いています(記事執筆時) 。ジャーマン・シェパードとラブラドール・レトリバーの2種類が多く、麻薬を見つけるとその場に座って、税関職員のハンドラーさんに知らせるそうです[1]。
そして最近空港でビーグルを見かけた方はいませんか?この可愛らしいビーグルたちは、「検疫探知犬」。輸入が禁止されている肉類やマンゴーなどを見つけるのがお仕事です。2005年に成田国際空港に2匹が配属されたのがはじまりで、今では空港や国際郵便局などで14頭が活躍しています(記事執筆時)。鳥インフルエンザや家畜の伝染病の侵入を水際で防ぐ、なかなか責任重大なお仕事のようです[2]。
ビーグルといえば、イヌの中でも抜群の嗅覚が自慢で、素直で穏やかな性格ですね。「大型で強いイヌ」でないと、お仕事犬になれないというわけでもないみたい。ビーグルたちは「農林水産省 検疫探知犬」と書かれた青いベストを着て、人混みやスーツケースなど人間の近くを歩き回ります。その愛らしい姿に思わず声をかけたい、触りたいという気持ちになるのもわかります!でもワンコたちはお仕事中。「集中力が切れてしまうから、遠くから見守ってほしい」と言っているそうなので、見守るだけにとどめてくださいね。
2009年には成田空港に、初の「銃探知犬」2頭が配置されました。2頭はオーストラリアで1500万円かけて調教されたエリートワンコたちなのだそう。銃の摘発に向けた頼りになる存在なのです。
盲導犬は狭き門
立派なお仕事犬として有名な盲導犬ですが、合格までの道のりは険しいもの。1歳ごろから訓練が始まり、3回の評価(テスト)を経て盲導犬になる資格を得るんだそうです。この3回の評価で合格できるのは全体の3~4割と非常に狭き門とのこと(日本盲導犬協会)」で、残念ながら盲導犬になれなかったワンコたちは「キャリアチェンジ犬」として違う犬生(?)を送ります。
盲導犬啓発のためのPR犬に転身するコや、手足の不自由な方と一緒に住んでサポートする「介助犬」として活躍するコが多いそうです。ちなみに介助犬とは、パートナーさんの必要なものを手元に届けたり、着替えの補助やスイッチのオン・オフを行ったりと、きめ細やかなお手伝いをするワンコさんです。
被災地から老人ホームまで
他にも、東日本大震災で土砂や倒壊した家屋の中から人を探し出した「災害救助犬」や病院、老人ホームなどを訪問し、癒しを与える「セラピードック」など、今注目のイヌたちもいます。海外では大量の偽造DVDを探す「DVD探知犬」、火災現場でガソリンのにおいを見つける「放火探知犬」、ガン細胞特有のにおいをかぎ分ける「ガン探知犬」など、想像以上にたくさんのお仕事をしています。アメリカなどではヘリコプターに乗って戦地に向かう「軍用犬」も有名ですね。
おうちでゆったりしている姿とは違う姿を見せてくれるお仕事ワンコたち。お仕事に燃えるその目はキラキラしていて、充実しているんだろうなぁなんて思っちゃいます。
人間社会の変化に合わせて、これからもワンコたちの活躍の場が、どんどん広がっていきそうですね。
[1] 税関 麻薬探知犬
[2] 動物検疫所 権益探知犬について
Featured image via Found Animals oundation via Flickr
【お仕事ワンコ】びっくり間違いなし!7つのユニークな職業に就いている犬たち | the WOOF
ワンコの お仕事 と言えば警察犬や災害救助といった、素晴らしい嗅覚や運動能力を活かしたものが多いもの。しかし最近ではセラピー・ドッグなど、身体能力以外の才能が評価されて職につくワンコさんも少なくありません。