世界で活躍するワンコにスポットを当てる【イヌ探訪】。本日は、オーストラリア国立海洋博物館に勤務するボーダーコリーのベイリーをご紹介します。カモメ被害を食い止めるため、元気一杯にカモメたちを怖がらせ、観光客の平和と安全を守っています。
シドニーに行くなら絶対に訪れたい観光スポット、オーストラリア国立海洋博物館(Australian National Maritime Museum)。博物館だけでも十分に楽しめますが、高い人気を誇るのが軍艦と潜水艦見学。退役した船に乗船しての見学は、他ではできない体験ができると大好評。海風に当たりながら軍艦を横目にチップスをパクリなんて、贅沢な時を過ごせる夢のような場所なのです。
そんな素敵な博物館ですが、かつては大きな悩みを抱えていました。カモメ被害です。観光客のスナック菓子を盗み食いしたり、フンを散らかしたり、カモメたちはやりたい放題。観光客には不評だし、船などのペイントを溶かすといった実害もあって、博物館は対策に追われていました。繰り返されるカモメとの戦いに、職員は皆、疲弊していたのです。
そこで採用されたのが、元保護犬のベイリー(Bailey Haggarty、ボーダー・コリー)です。鳥害被害を減らした他の事例に倣い、同博物館は犬職員の採用に踏み切りました。保護センターで日がな一日鳥を追いかけていたべイリーを引き取り、カモメ対策次長(Assistant Director, Seagulls)に任命します。博物館に5人しかいない次長職を、犬が拝命したのです。
立派な博物館で犬が役職に就くとは、なんとも誇らしい話。就任後の彼の仕事ぶりは、周囲を納得させる素晴らしいものなのだとか。「この役割は、彼にピッタリ」とセキュリティ担当でトレーナーのスネリング氏(Adrian Snelling)。「カモメがうろつき始めると、ベイリーが気づくから「行け!ベイリー」ってリードを離す。そうすると、もう自発的に追いかけ始めるんです」
非常に熱心な職員で、1日に何度もパトロールに出かけるそう。必携アイテムは、仕事用の黄色いライフジャケット。熱心に仕事をするあまり、気がついたら水の中だったなんてこともしばしばあるそう。
ベイリーの採用後、カモメ被害の件数は目に見えて減少したのだといいます。熱心な犬次長のお昼寝場所は司令室。24時間働くマネジャーとして、職員のモラル向上にも力を入れているそうです。
ベイリーはブログに「IDとベストを着用している時は勤務中だから、集中を途切れさせたくないんだ。勤務時間外なら、ナデナデやお話はは大歓迎だよ」とコメント。プロとしての姿勢を明確にしています。
天職ともいえる仕事に出会えて、毎日が充実している様子のベイリー。とってもカッコいいよね。オーストラリアに行くのなら是非、オーストラリア国立海洋博物館を訪問してみてね!
★ベイリーが勤務するオーストラリア国立海洋博物館の情報はこちら↓
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All images from Australian National Maritime Museum / Flickr
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